タイ経済は「危機的状況」、景気刺激策と利下げ必要=首相側近

Panu Wongcha-um Devjyot Ghoshal

[バンコク 4日 ロイター] - タイ首相官邸の複数の当局者は4日、国内経済は「危機的状況」にあり、緊急の景気刺激策と利下げが必要との認識を示した。

プロミン首相首席補佐官は記者団に「数字が示すように良い状態にはない」と述べ、工業部門の低い設備稼働率から家計債務の膨張に至るまで一連の課題があると指摘した。

金利を引き下げる余地があるとしつつ、政府は中央銀行の意思決定に介入しないと述べた。

1万バーツ(279ドル)を5000万人の国民に配布し、地元で使ってもらう「デジタルウォレット」政策を5月下旬までに実施される見込みだという。

140億ドル規模の同政策を巡っては、財政的に実行可能ではなく、インフレを引き起こす可能性があると懸念する声も出ている。

プロミン氏はまた、より多くの外資を呼び込むため、ビザ規制の緩和、ビジネスのしやすさ向上のための法改正、物理・デジタル的インフラ整備など、多方面で取り組んでいるとした。

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