みぞれ降る朝、ガードレールにもたれる男性は 鳥取から丸1日歩きぐったり、体温32度…命救った声かけ

体調不良の男性の救助に貢献したとして、のじぎく賞を受け取る宮内純子さん=宍粟署

 体調不良の40代男性を見つけて救助に貢献したとして、兵庫県警宍粟署は、しそう森林組合職員の宮内純子さん(50)=宍粟市波賀町=に県の善行表彰「のじぎく賞」を伝達した。

 宮内さんは1月13日午前8時半ごろ、仕事のため車で国道29号を走っていたところ、同町の人工湖「音水湖(おんずいこ)」の北側付近でガードレールにもたれかかる男性を発見。みぞれが降る悪天候だったため宮内さんは車を降りて声をかけた。男性は「大丈夫」と答えたが、心配になった宮内さんは近くの駐在所に報告し、同署員が男性を救助した。

 同署によると、男性は鳥取県から丸1日かけて徒歩で国道29号を南進してきたといい、当時の体温は32度だった。市内の診療所で点滴を受け、入院せずに診療所を後にしたという。

 宮内さんは「普段から自治会内で安否確認は大切にしている。様子がおかしい人や困っている人には声をかけていきたい」と話した。 (村上晃宏)

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