フィリーズはスネル獲得を真剣には検討せず 米メディアが伝える

先日、米全国紙「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール記者はフィリーズがブレイク・スネルとの短期契約に興味を示していることを報じた。しかし、米メディア「ジ・アスレチック」のマット・ゲルブ記者によると、フィリーズはスネル獲得を真剣には検討していないようだ。MLB公式サイトでフィリーズを担当するトッド・ゾレッキー記者も「フィリーズは短期契約だとしても、スネルを獲得することにはほとんど興味を示していない」と報じている。ザック・ウィーラーとの契約延長が成立した今、フィリーズがスネル獲得に動く可能性は低そうだ。

ゾレッキー記者によると、フィリーズがスネルの獲得に興味を示していないのは、スネルがパドレスからのクオリファイング・オファーを拒否しているため、スネルを獲得することによってドラフト指名権とインターナショナル・ボーナスプールを失うことが大きな理由だという。また、スネルを獲得すると、ペイロールがぜいたく税の3つ目の基準額を超過する可能性が高く、最上位のドラフト指名権が10ランク下がってしまう。フィリーズのフロントオフィスは、スネル獲得がこれらのペナルティに見合わないと考えているようだ。

デーブ・ドンブロウスキー編成本部長は「我々は今の先発ローテーションを気に入っている」とコメント。ウィーラーとアーロン・ノラの2人を軸として、レンジャー・スアレスとタイワン・ウォーカーが脇を固め、クリストファー・サンチェスとスペンサー・ターンブルが5~6番手に控える現在のローテーションに手応えを感じているようだ。複数のペナルティを受けてまで、わざわざスネルを獲得する必要はないと判断しているのだろう。

フィリーズはスアレスが2025年シーズン終了後にFAとなるものの、ノラを2030年、ウィーラーを2027年、ウォーカーを2026年まで保有できるうえに、アンドリュー・ペインターやミック・エイベルといったプロスペクト(若手有望株)も控えている。こうしたチーム状況を考えても、無理をしてスネル獲得に動く必要はないだろう。スネル側の希望条件が極端に下がることがない限り、フィリーズは現状の先発ローテーションのまま開幕を迎えることになりそうだ。

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