比巡視船、中国船と衝突し損傷 南シナ海で補給妨害

フィリピン軍が2022年6月に公開した、軍拠点となっている南シナ海のアユンギン礁の座礁船(奥)(フィリピン軍提供、共同)

 【マニラ、北京共同】フィリピン沿岸警備隊のタリエラ報道官は5日、南シナ海でアユンギン礁(英語名セカンド・トーマス礁)の軍拠点に向かう補給船団の巡視船に対し、中国海警局などの船団が危険な妨害を行い、護衛の巡視船2隻のうち1隻が中国海警局艦船との衝突で損傷したと表明した。

 中国海警局は5日、中国の許可なく同礁付近に侵入したフィリピン船を取り締まったと発表した。両国間の緊張が高まっている。

 フィリピン軍は、5日に物資を運ぶ補給船2隻を支援するため、沿岸警備隊だけでなく、海軍の哨戒艦2隻も同礁から20キロ近くに展開したことを明らかにした。

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