美肌効果のスーパーフード「タイガーナッツ」 沖縄から販拡へトラクター代の寄付募る ナイジェリア出身のトーチさんら

 ナイジェリア出身のオグベヒ・トーチさん(43)とビジネスパートナーの仲原美登子さんがこのほど、沖縄県国頭村で無農薬栽培している「タイガーナッツ」の生産量と販路を拡大するためにクラウドファンディング(CF)を始めた。

 タイガーナッツは、北アフリカ原産で「ショクヨウガヤツリ」と呼ばれる多年草の茎。ジャガイモのように土の中で膨らみ、粒状の実をたくさん付ける。

 老化防止や美肌効果があるビタミンEのほか、むくみや便秘にも良い食物繊維も豊富に含むことから「スーパーフード」と呼ばれ、ファッションモデルなども愛用している。トーチさんが生まれたナイジェリアではズボンのポケットなどに入れておやつ感覚で日常的に食べるという。

 2016年に生産から加工、販売まで行う会社ナチュラルセレクションを設立。土作りから安定的に収穫するまで数年かけ、現在は年間800キロ~1トン程度収穫できるようになった。加工したグラノーラやパウダーを県内の道の駅や高価格帯のリゾートホテルなどに卸す。

 CFで集めた資金は手作業でやっていた収穫を効率化し生産量を上げるため、馬力のあるトラクターの購入資金に充てる。すでに購入したタイガーナッツ専用の収穫機をトラクターで引っ張り、収穫量を1.5トン程度まで増やしたい考えだ。

 トーチさんは「日本でもっと広めていって、みんながナイジェリアみたいに日常的にタイガーナッツを食べられる環境をつくりたい」と意欲を示している。

 CFの目標金額は700万円で、期限は3月29日まで。詳細と支援の申し込みはこちら(https://camp-fire.jp/projects/view/734279)から。(北部報道部・松田駿太)

タイガーナッツを使ったグラノーラやちんすこうも製造するオグベヒ・トーチさん(左)と仲原美登子さん=2月28日、国頭村奥間
栄養価の高い「タイガーナッツ」

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