国民・玉木代表「立憲民主党のやり方も中途半端」 予算案衆院通過をめぐる異例ずくめの国会振り返り

国民民主党の玉木雄一郎代表(54)が5日、国会内での定例会見で、2024年度予算案の衆院通過をめぐる1日の深夜国会、2日の異例となる土曜日審議を振り返り「自民党の対応も中途半端でしたけど、今回の中途半端に引き延ばす立憲民主党のやり方も中途半端だった」と述べた。

玉木氏は「今の国会のルールの下では、日程闘争ぐらいしか野党がやる手段がないというのも事実。今回に限っては、日程闘争やってもいいと思っていた」としながらも「やるんだったら(予算案の)自然成立を本当に阻止できるぐらい本気で、長い演説でつないでいって、3月2日の24時を超えるような戦略をとるべきだった」と主張した。

立民が小野寺五典衆院予算委員長の解任決議案、鈴木俊一財務相の不信任決議案を単独提出したことに「党首会談を最初にやって『こういう方向で臨もう、深夜まで、朝までかかるけど協力してくれ』という話を、野党第一党がしっかりイニシアティブをとって共同提出していく」と、野党全体で連携すべきだったと指摘する。

1日の衆院本会議では、立民の山井和則衆院議員(62)が解任決議案の主旨弁明を衆院過去最長となる2時間54分行った。フィリバスターと呼ばれる審議引き延ばしに「自民党席と笑いながらやり取りしたじゃないですか。納税者の怒りとか、こんな政治とカネ許さないぞとか、怒りをぶつける魂のこもった演説を何時間もやるっていうんだったらいいんですけど、明らかに時間を潰すようなやりとり」と、違和感を感じたという。

玉木氏は「他の野党さえ納得させれないものは、国民の共感を得ることもできない。やるなら徹底的に、野党間で意思を共有してやらないと、足元見られる」と強調。「今回は岸田総理の粘り勝ち。何としても(予算を)年度内成立させたい、自然成立させたい、参議院の混乱があっても影響はないようにしておきたいという岸田総理の意志の方が強かった」とした。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

© 株式会社神戸新聞社