【新NISAで積立投資】50歳から「毎月5万円」投資したら65歳で資産はいくらになるか?

運用利回り別にシミュレーション結果をチェック

2024年2月22日、日経平均株価が史上最高値を更新したというニュースが飛び込んできました。

しかし、株価は上がったものの、それに準じるレベルで自身の給与が上がっている人は限られてくるかもしれません。

今は超低金利時代で銀行に預けていてもお金が増えにくいとされています。そのため、資産運用を始めるきっかけとして「新NSA」に注目されている方は多いでしょう。

筆者が日々資産運用の相談を受ける中で、2024年からスタートした「新NISA」に関する相談は圧倒的に多くなってきています。これを気に投資信託をはじめてみたいと考える人もいるかと思います。

今回は、老後を意識し出す50歳から新NISAで「毎月5万円」の積立投資をしたら、15年後、65歳で資産がいくら増えるのかを運用利回り別にシミュレーションします。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

新NISA(ニーサ)改正:重要なポイント5つ

まずは、2024年1月に始まった新NISAの概要を確認しましょう。

NISAとは、投資で得た利益や配当金が非課税となる制度です。

通常、投資では利益や配当金に対して約20%の税金がかかりますが、新NISAで投資をすればこの20%の税金がかかりません。そのため、より効率的な資産形成が可能です。

また、2023年までの一般NISAやつみたてNISAは年間に投資できる金額が少額でしたが、新NISAでは年間360万円もの投資ができます。

さらに、非課税期間の制限もなくなったため、より長期的な資産形成が可能です。

【新NISA】「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の概要

【新しいNISA】理解しておきたい重要なポイント5選

  • 非課税保有期間:期限あり → 無期限化
  • 口座開設期間:期限あり → 恒久化
  • 「つみたて投資枠」と「成長投資枠」:選択性 → 併用可能
  • 年間投資枠:つみたて投資枠「年間120万円」・成長投資枠「年間240万円」
    → 成長投資枠「年間240万円」・つみたて投資枠「年間120万円」
  • 非課税保有限度額:600万円または800万円 → 全体で1800万円(成長投資枠:1200万円 ※枠の再利用可能)

新NISA制度は、NISA口座を利用して投資できる金額に上限はあるものの、期間に上限はありません。

焦らずじっくり運用できるのが特徴で、非課税の恩恵を受けられるといえるでしょう。

【新NISA】50歳から「毎月5万円」の積立を15年間…65歳までに築ける資産額とは?

50歳から新NISAで毎月5万円の積立投資をしたら、老後を迎える15年後にはいくらの資産を築けるのでしょうか。

運用利回り別にみた、毎月5万円の積立投資で15年後に築ける資産額は以下のとおりです。

【新NISA】運用利回り別「月5万円」積立投資シミュレーション結果

【運用利回り別】月5万円の積立投資を続けた場合の15年後の資産評価額

運用利回り:資産評価額(元本部分は900万円)

  • 年率1%:970万6000円
  • 年率2%:1048万6000円
  • 年率3%:1134万9000円
  • 年率4%:1230万5000円
  • 年率5%:1336万4000円

年率2%以上で運用できれば、1000万円を超える資産を築くことが可能です。

元本部分は900万円のため、新NISAでの投資により大きく資産を増やせるとわかります。

もちろん運用利回りがどうなるかは事前にわかりませんが、年率2%での運用は決して難しい数字ではないでしょう。

【新NISA】50歳から15年間で「2000万円」を用意するには毎月いくら積み立てる?

月5万円の積立投資で15年後に1000万円以上の資産を用意できる可能性があることを確認しましたが、老後に向けて2000万円を用意したいと考えている人もいるかもしれません。

では、2000万円を用意するには毎月いくらの積立が必要なのでしょうか。年率3%での運用を前提にして、積立金額別に15年後の資産評価額をシミュレーションしてみましょう。

シミュレーションの結果は以下のとおりです。

【新NISA】積立金額別「運用利回り3%」積立投資シミュレーション結果

【積立金額別】運用利回り3%で積立投資を続けた場合の15年後の資産評価額

毎月の積立金額:資産評価額

  • 1万円:227万円
  • 3万円:680万9000円
  • 6万円:1361万8000円
  • 9万円:2042万8000円
  • 12万円:2723万7000円

*運用利回りは年率3%を前提とする

2000万円を15年間で用意するためには、毎月9万円の積立が必要です。

月9万円は高額ですが、50歳代は子どもが独立する世帯も多く、自由なお金が増えやすい時期でもあります。

50歳から一気に老後資産を用意したい人は、毎月9万円の積立を目指してみてもいいかもしれません。

リスクを抑えながら、効率のよい「資産形成」を

資産運用を始めるにあたって悩むポイントは、どれぐらいのリスクをとって運用するのかだと思います。

危険な橋を渡ることなく資金を増やしていきたいところですが、一切のリスクを負わずに増やすことはできません。

そこで、最大限リスクを落とすため推奨されているのが「積み立て投資」です。

積み立て投資は運用状況が良い時・悪い時に一定額を投資し続けることで、購入価額が平準化される効果を発揮します。

運用に抵抗がある方も、まずは積み立て投資で小額から始めてみるのがいいかもしれません。しかし、いくらから始めるのか、何に投資するのかは目的に応じた対策が必要です。

参考資料

  • 金融庁「NISAで資産形成!!」
  • 金融庁「新しいNISA」
  • 金融庁「資産運用シミュレーション」

© 株式会社ナビゲータープラットフォーム