世界が注目、盆栽由来アート 盛岡の菊池さん、流木や針金で表現

日本の伝統美を凝縮した「芸術(アート)盆栽」を創作する菊池淳厚さん

 盛岡市の菊池淳厚(よしひろ)さん(45)が手がける盆栽由来のアート作品が、国内外で注目を集めている。流木や針金、粘土で日本の美を表現。高い芸術性が評価され、メンテナンスの必要がないことから高級旅館やホテル、料亭の需要もある。全国受賞歴もある日本料理人からアート作家に転身し、仲間たちと文化を発信する。

 築100年超の建物をリノベーションした同市南大通のアトリエ。菊池さんが創作した「芸術(アート)盆栽」が並ぶ。流木や枯れた盆栽をベースに水引などの伝統技法も使って仕上げた。植物の雰囲気を生かしつつ、独創的な構図や色で見る人を引きつける。

 制作に生かされるのが、日本料理20年の盛り付けや配色で会得した美しさのバランス感覚だ。箱根の老舗旅館の料理長を務め、日本料理大会全国大会で農林水産大臣賞の腕を持つ。

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