記念写真を撮る王佳佳さんと平寨小学校でダンスを習う児童。(資料写真、六盤水=新華社配信)
【新華社貴陽3月5日】中国貴州省六盤水市六枝特区の平寨小学校では新学期が始まり、再び活気が戻った。昼休みになると、教員の王佳佳(おう・かいかい)さん(24)はいつものように校庭に出て、児童10人余りとダンスの練習を始めた。
王さんは2023年1月、試験に合格し平寨小学校の「特崗教師」(農村部の教育水準向上のための特任教員)となった。同校は六枝特区の市街地から約50キロ離れた農村にある小学校で、現在289人が在校している。教師が不足しているため、王さんは算数や体育、音楽など複数の教科を受け持っている。
ダンス愛好家でもある王さんは昨年3月から、休み時間を利用して子どもたちにストリートダンスを教え始めた。専用のレッスン室がないため、校庭で練習をしている。
秋学期になると、王さんは子どもたちに自分たちで振りを考えて踊ってもらう試みを始めた。さらに、子どもたちの成長の様子が良く分かるよう、動画で記録に残した。
子どもたちと一緒に基礎的な動きを練習する王佳佳さん。(資料写真、六盤水=新華社配信)
12月下旬、王さんが投稿した1本の動画がネットで話題となり、元気で明るく、自信に満ちた子どもたちの姿に多くの「いいね!」が集まった。これがきっかけとなって、王さんとダンスを学ぶ子どもたちが広く注目されるようになった。
今年の冬休み前、王さんは地元政府の職員から1本の電話を受けた。2024年六枝特区「春晩」(年越しの人気番組)への出演依頼だった。王さんは「知らせを受けた時はとてもうれしく、子どもたちが大きな舞台に立てることを喜ばしく思った」と振り返る。
ダンスのレッスンを始めて約1年。子どもたちはダンスを通して自分に自信を持つようになり、明るくなったと王さんは話している。(記者/鄭明鴻)