津波警報の通知、設定ミスで一時送信できず 能登半島地震 兵庫県の防災ネット、36分遅れで手動送信

兵庫県庁=神戸市中央区下山手通5

 兵庫県北部に津波警報が発令された能登半島地震で、アプリやメールで防災情報を発信する県のシステム「ひょうご防災ネット」から、津波警報を知らせる通知を一時送信できていなかったことが分かった。委託事業者の設定ミスが原因という。警報発令の約35分後、県職員が手動で通知を送った。

 5日の県議会予算特別委員会で県が明らかにした。

 地震は1月1日午後4時10分に発生。気象庁は同4時22分、但馬沿岸部に津波警報を発令し、到達予想時刻は同5時とした。

 警報が発令されると、防災ネットからは通常、該当する登録者へ自動的に通知が送られるが、1日は設定ミスのため自動送信されなかった。県職員が手動で通知を送ったのは同4時58分で、津波到達予想時刻の2分前だった。設定は同8時半に修正された。

 県は「災害情報の発信ルートは多重化しているが、どれも不具合があってはならない」とし、事業者にマニュアル改定などの再発防止策を求めている。(金 慶順)

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