滋賀県長浜市の早崎内湖土地改良区(土改区)の会計で約3700万円の使途不明金が発覚し、滋賀県と市は5日までに土改区に対し特別検査を実施した。土改区は関与した元職員の告訴も検討している。
関係者によると、昨年11月に会計決算で不明朗な支出が見つかり、土改区幹部が担当職員に事情聴取したところ関与を認めたため懲戒解雇とした。
土改区は一連の経緯を12月に県と市に報告。これを受け県と市は先月、土地改良法に基づく特別検査を実施した。市は再発防止のための業務改善計画書の提出を土改区に求めており、提出を受け是正措置を出す方針。
早崎内湖土改区は、内湖を干拓した水田などで排水ポンプ管理などを行っている。組合員は同市旧びわ・湖北町の約125人。
土改区は不明額の精査を進めているが、7年ほど前から不明朗な支出が確認されているという。解雇された担当職員は今のところ弁済意思を示している。土改区の藤井恒夫理事長は「弁済されなければ刑事告訴も検討する」としている。