要件満たさない職員が障害者支援業務、虚偽書類で給付金を不正請求 社会福祉法人事業所、3か月の指定停止 兵庫・西宮 

西宮市役所=西宮市六湛寺町

 障害者支援事業の給付費を不正請求したとして、西宮市は5日までに、同市甲山町の社会福祉法人「甲山福祉センター」(服部英司理事長)が運営する総合相談支援センター(同市石刎町)について、障害者総合支援法と児童福祉法に基づく指定の効力を、4月1日から3カ月間停止する行政処分を行った。

 市によると、同支援センターは相談支援専門員の要件を満たさない職員1人に相談支援業務をさせたのに、要件を満たす職員が行ったという虚偽の書類を提出し、2023年7~9月の給付費として約39万円を受け取ったという。

 23年10月に市へ情報提供があり、不正が発覚した。施設側は「要件を満たす職員1人が23年6月に退職し、人手不足だった」と説明したという。市は法定の加算額を加え、約54万円を返還させる。

 処分期間中は対象事業が行えないため、利用する障害者70人と障害児8人については他の事業所へ引き継ぐよう指導した。(山岸洋介)

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