森田隼人が公務員やボクサーなど数々の経歴を経て、料理人になったワケ

3月5日(火)の「おとなりさん」(文化放送)のゲストコーナー、「10時のおとなりさん」に料理人の森田隼人さんが登場!建築家やボクサーなど、様々な職業を経て料理人になった森田さんの料理への考え方や、いい焼き肉屋のお話、経営されているお店などについてお話を伺った。

坂口愛美アナ「森田さんが料理の道に進まれたのが31歳。それまでにはボクサーなど、色々なお仕事をされてたんですよね?」

森田隼人「そうなんですよ。元々父が建築家だったんで、将来の夢って作文にも幼稚園の時から建築家になるぞって書いてて。で、まあ建築家になったんですけど、不景気が僕らの世代ってあったんで、建築家って生きづらい世代やったんですよ。で、その後、ボクシングの道に進んで、建築の方が収入的に厳しかったんで、『これじゃ生きていけないな』って言うことで、東京に出てくるきっかけになったのが公務員。公務員をやってるうちに、料理の世界が面白そうやなって思いまして、結果的に31歳で料理の道に進むことになったんです」

高橋優「公務員から、ボクサーもやられてるんですよね?」

森田「そうなんですよ。その時に昨日のゲストの内藤大助さんと逢ってるんです」

坂口「内藤さんのトレーナーとしてセコンドにも就かれてたとか?」

森田「そうなんです。自分自身強くなかったんで、教える方が自分には向いてたんですよね。その時に内藤さんはうちのジムで最強やったんで。天才ですよね、『ああいう人が居るんやな』って思って分析していったら、内藤さんとそうじゃない人たちの差が見えて来るんですよ。内藤さんが凄いのは、自分をプロデュースする能力にめちゃめちゃ長けてて、これって今凄く大事じゃないですか、ダイバーシティとか。特に内藤さんが他の人と違う点は、『休む』ってことです」

高橋「はあ~!」

森田「日本人ってサムライスピリッツめちゃめちゃ持ってるので、『頑張って頑張って頑張ったら強くなれるよ』って僕らの世代は言われてきたんですけど、彼は『頑張って頑張って頑張ったら休まないと強くならないよね』って。その中で食事が凄い大事やってことに気付いてはったんですよ。でもみんなお金が無いんで、パンぐらいしか食べないんですけど、よく考えるとわかるんですけど、パンの中に筋肉をつける物質は入ってないんですよ。なので、僕はプロボクサーの子たちも安くご飯を食べることが出来るように、立って食べられる焼き肉屋『六花界』を作ったのが、料理人の始まりだったんです」

高橋「うわ~森田さんの話、ビンビン届くわ~。めっちゃ感動したもん、今の話。やっぱ休むの大事ですよね!」

森田「なのでうちの店は未だにボクサーを応援するっていうスタンスがあるので、『六花界』に来てくれたボクサーの人には、基本的にお会計をいただかないんですよ」

坂口「その『六花界』は2009年、神田のガード下にオープンされたんですけど、立ち食い焼き肉で、わずか2.2坪」

森田「めっちゃ狭いですよね!このスタジオ(文化放送第1スタジオ)にそのお店が4つぐらい入るもの(笑)。聴いてる人ちょっとイメージわからないと思うんですけど、漫画家が四畳半の部屋で修行してて、みたいな。そんなんより狭い!」

高橋「あえて、そういうお店にしようと思われたんですか?」

森田「お金無かったんですよ。これ、もしお金無くて飲食店をやりたいなって思ってる人とかに言うと、店ってご飯食べてお支払いする時って、あれ場所代が入ってると考えてもらうと凄いわかりやすんですけど、店を駅から離せば当然地価は下がるんで、もっと大きいところを借りられたんですが、これね、駅から近くないといけない理由が1個あって。オープンする前に出来る最大のサービスはというと、『立地』なんですよ。自分自身は料理をやったことが無かったんで、一番出来るサービスは『駅近』じゃないと。で、手元にあるお金の中で借りられる最大の場所はってなると、元々金券ショップだった、この2.2坪しかなかったんです(笑)」

現在は、様々なコンセプトにこだわったお店をいくつも展開されている森田さん。この後も、それぞれのお店のお話や、いい焼き肉屋のお話など、参考にしたいお話が次々飛び出した。

© 株式会社文化放送