冬は沖縄、夏は北海道で暮らしたいです。半年ずつ暮らすにはどのくらいの費用がかかるでしょう?

沖縄と北海道の1ヶ月あたりにかかる生活費

総務省統計局の「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 年次 2023年」によると、沖縄県と北海道の1ヶ月あたりにかかる生活費(二人以上の世帯)は、以下のとおりです。

__・沖縄県:22万4987円

・北海道:27万9420円__

全国平均は、29万3997円です。沖縄県と北海道の1ヶ月あたりにかかる生活費は、全国平均を下回っています。また、1ヶ月あたりにかかる生活費を都市別で見てみると、沖縄県那覇市は、25万1222円、北海道札幌市は、29万6888円です。

沖縄と北海道の平均家賃

沖縄県と北海道で半年ずつ暮らす場合、賃貸物件の契約を検討する人もいることでしょう。沖縄県と北海道の平均家賃は図表1のとおりです。

【図表1】

※全国賃貸管理ビジネス協会「全国家賃動向」より筆者作成

安い住宅を購入して住むという選択肢もあります。しかし、実際に暮らしてみることで、自分には合っていないとなる可能性も高いです。いきなり住宅を購入するよりも、最初は賃貸物件に住んだほうが、その土地の暮らしやすさを知るためにも効果的でしょう。

沖縄と北海道で暮らす際に高額になる可能性が高い費用

沖縄県と北海道で暮らす際には、現在どこに住んでいるかによって1ヶ月あたりにかかる生活費がさらに高くなるケースもあれば、逆に低くなるケースもあります。また、沖縄県と北海道で半年ずつ暮らす場合、生活費だけでなく以下の費用が高額になる可能性が高いことを想定しておきましょう。

__・自動車購入費や維持費

・水道光熱費__

それぞれについて解説します。

自動車購入費や維持費

最寄りの駅から近い場所に住んでいる、路線バスの運行本数が多いなど、現在は必要性が低くても、沖縄県や北海道で暮らす際には、自動車が必要不可欠になる場合があります。自動車を持っていれば心配は不要ですが、新たに購入するとなるとまとまったお金を用意しなければなりません。

また、自動車を購入する以外にも、ガソリン代や自動車税、維持費(タイヤやオイル代、点検費用など)もかかります。自動車の使用頻度が高ければガソリン代もかかりますし、都会と比べて地方のほうがガソリンの単価も割高です。自動車を保有することで、想像以上に家計を圧迫する可能性が高いことを認識しておきましょう。

水道光熱費

水道光熱費は、自治体によって異なりますが、一般的に都会よりも地方のほうが高くなる傾向です。現在と同じように電気や水道を利用していても、費用は高くなっていることも想定しておくとよいでしょう。ただし、冬は沖縄県、夏は北海道というように上手に住み分けるのであれば、冷暖房の使用は比較的おさえられるかもしれません。

移住支援金や起業支援金の制度も活用しよう

首都圏から、地方へ移住して就業したり、起業したりすることで支援金を受け取れる制度の利用が可能です。

__・地方での就業:移住支援金最大100万円(単身:最大60万円、世帯:最大100万円)

・地方での企業:移住支援金最大100万円(単身:最大60万円、世帯:最大100万円)+企業支援金最大200万円(起業に要した経費の2分の1)__

内閣官房・内閣府総合サイト「地方創生」によると、「移住直前の10年間で通算5年以上かつ直近1年以上、東京23区に在住または東京圏から東京23区へ通勤していた人」を支給対象としており、支援対象となる移住先都道府県や市町村があらかじめ定められています。

暮らす場所でかかる費用や利用できる制度を事前に確認しておこう

沖縄県と北海道の1ヶ月あたりにかかる生活費は、全国平均よりも低いです。現在、生活費が高いとされる都府県に住んでいる場合、沖縄県と北海道で暮らすことによって生活費をおさえることを期待できます。

ただし、生活費以外にも、場合によっては自動車の購入費や維持費、水道光熱費が現在よりもかかる場合があることを想定しておかなければなりません。沖縄県と北海道で半年ずつ暮らすことによってかかる費用がどのくらいなのか、地方への移住や起業を支援する制度などを事前に確認し、スムーズに移住できるように準備を進めましょう。

出典

総務省統計局 「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 年次 2023年」
内閣官房・内閣府総合サイト 地方創生 地方移住と「お金」のはなし
全国賃貸管理ビジネス協会 全国家賃動向

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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