19歳のダウン症のモデル・菜桜さんが夢の舞台へ・・・パリコレに出演 これからも「海外のファッションショーに出たい」

海外のファッションショーに出たいという夢を持ち、母親と一緒に活動を続けてきたダウン症のモデル菜桜さん。3月2日、パリで開かれたショーでランウェイを歩き、ついに夢を実現しました。

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成田空港到着ロビー
<母・由美さん>
「ただいま帰りました。すごく嬉しいみたい」
<菜桜さん>
「ただいま帰ってきました」
Q.菜桜さん、パリコレ出てみてどうでしたか?
「楽しかった。ドキドキした」

静岡県富士市に住む斉藤菜桜さん(19)。菜桜さんは生まれてすぐにダウン症と診断されました。

5年前から“障害者モデル”として本格的に活動を開始。念願の夢だった「パリコレ」の舞台に多くの人の協力を得て挑戦することになりました。

菜桜さんと母・由美さんは約14時間のフライトでフランス・パリに到着。

<母・由美さん>
「菜桜ちゃん、着きましたね。どこに着きましたか?」
<菜桜さん>
「パリです」
<母・由美さん>
「飛行機はどうだったですか?」
<菜桜さん>
「怖かったです」

母娘初めてのパリ。ドレスを仕立ててくれた福岡県の衣裳店「みやび」の池田雅さんがメイクから着付け、現地の案内も引き受けてくれました。

「かわいい、めっちゃ可愛いんですけど」

赤い着物の生地を立体的にしつらえた和装ドレスです。

<母・由美さん>
「普段と違うファッションショーじゃないですか。裏に待機してる時のやっぱ顔がものすごい緊張して、ねえ。過去イチ緊張入っていたと思うんです」

ダウン症の菜桜さんは筋力が弱いため、姿勢を保つのが難しいなどのハンデがあります。投げ出しそうになったこともありましたが、レッスンを重ね少しづつ成長を遂げました。

そして、ついに夢の時が…。菜桜さん、いよいよパリコレランウェイです。

そこには、胸をはってすっと背筋が伸び、ドレスの個性を引き出しながら堂々とランウェイを歩くモデル菜桜さんがいました。会場からは大きな拍手。すすり泣くのは母・由美さんです。

<母・由美さん>
「曲に合わせるの初めてだったので、すごいドキドキだったんですけど、すごい立派なランウェイできて。今までで1番いいですかね。今までで1番泣きました」

夢の舞台「パリコレ」での出演を実現した母と娘。この次の目標は何でしょうか?

<菜桜さん>
「海外の、アメリカのファッションショー出たいです」
<母・由美さん>
「また飛行機に乗らなきゃならないよ」
<菜桜さん>
「大丈夫」
Q.頑張ってね。
「OK!」

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