隊員9人が犠牲となった長野県の消防防災ヘリの墜落事故から5日で7年。松本市で追悼式が開かれ、安全への誓いを新たにしました。
犠牲となった9人の隊員に黙とうを捧げる参列者たち。あの事故から5日で7年がたちます。
県消防防災航空隊による「安全の誓い」:
「任務達成には、安全が不可欠であることを肝に銘じ、安全運航を継続していくことをここに誓います」
7年前の3月5日、県の消防防災ヘリコプター「アルプス」が救助訓練に向かう途中、鉢伏山の山中に墜落。乗っていた隊員9人全員が命を落としました。
慰霊碑の前で行われた追悼式には、遺族も参加。松本市の高嶋俊郎さんは、息子の典俊さんを事故で亡くしました。
長男・典俊さんを亡くした・高嶋俊郎さん:
「この7年間、思い出さない日は一日もありません。生きてれば、今頃どんな男になって、どんな父親で、どんなポストで、どんな仕事をしているか、いつも思い巡らせています。安全な体制で、万全に取り組んでもらうことはありがたいことだし、大事なこと。それが死んだ人たちの供養になると思います」
事故を受け、航空隊では、操縦士2人が搭乗するダブルパイロット制を導入するなどして2021年から消火や救助活動に出動しています。
今年度から操縦士が1人増えて4人体制となるなど、安全運航への体制づくりも継続しています。
県消防防災航空隊の隊長:
「1年間安全に運航できたことを報告させていただいた。それからさらに安全の日数を積み重ねて来年も同じ報告ができれば」
「二度と事故を起こさない」、思いを新たにする一日となりました。