【J1湘南】鈴木章斗 20歳の大器、ブレークへ 「決めるところは決めないと」

京都戦で今季初ゴールを挙げ波に乗る湘南の鈴木章=馬入グラウンド

 20歳の大砲に爆発の予感だ。J1湘南のFW鈴木章斗が前節、京都戦で今季初ゴール。値千金の決勝弾に「キーパーの前に立つのが役割だった中、セカンドボールを狙っていた。自信につながる」と笑みを浮かべた。

 1―1の後半37分。DF杉岡の左CKはDF大岩を経由してストライカーの足元へ。「びっくりしましたね。ガンちゃん(大岩)は何か起こしてくれる」。大岩の華麗なフリックもさることながら、決めきる力はやはり見事だ。

 海外挑戦した町野、広島に移籍した大橋に続く大器である。前半から相手GKとの1対1の局面を逸していたが、動じない。「流れもペースも良かったので必ず次もチャンスが来ると思っていた」。屈託ない笑みを浮かべ、こうも言う。「負けていたら落ち込んでいたと思うけど、勝ったんで。一安心」

 2トップを組むルキアンとの関係性も良好だ。「スピードがあるし、(相手最終ラインの)背後に抜けて収めてくれる。相手にいたらルキアンは怖い」と鈴木章。京都戦で互いの連動に手応えをつかみ、「すごく助かっている部分がある。(ルキアンの)特長を引き出し、自分の特長も出せるようにしていきたい」と信頼を寄せる。

 次節はアウェー福岡戦(9日午後3時・ベススタ)。「上を求めるにあたっては決めるところは決めないと。守備の貢献などもっとレベルアップしたい」。連勝を呼び込む一撃で、大波に乗りたい。

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