株と金がダブル高値 好調このまま続く?リスクの影も・・・好景気の実感薄い日本経済 私たちまで恩恵が行き渡るのか

3月4日に初めて日経平均株価が4万円の大台を突破し、株式市場が沸いている中、実は金の価格も史上最高値を更新し続けています。株と金のダブル高値、今後、相場はさらに熱を帯びていくのでしょうか。

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<静岡東海証券浜松支店>
「きょうはですね、九州電力が高値を更新してきてますので、抜けてきてますので」

3月5日の営業開始直後からひっきりなしに相談の電話が鳴り続けていたのは浜松市の証券会社。こちらの会社では2023年の同じ時期に比べ、新たな顧客からの問い合わせが3~5倍ほどまで増えています。理由はもちろん、歴史的な株高です。

3月4日、初めて4万円を突破し、5日も終値ベースで4万円台をキープしている日経平均株価。高値が人気を呼び投資は加速していますが、その背景の1つには長引く物価の高騰もあるとみられています。

<静岡東海証券浜松支店 岡本一史支店長>
「ただ現金をお持ちになっていても、物価が上昇するということは現金の価値が下がるということですので、そんな形で考えていただけるとわかりやすい」

気になるのは今後の行方ですが、まだ買い注文が進む要因は残されているそうです。

<静岡東海証券浜松支店 岡本一史支店長>
「4万円台乗っかりましたと急ピッチに上がっていますけども、日経平均ではなくて全般像からすると、まだ割安な銘柄もありますので丹念に拾っていただければと思います」

投資で注目されているのは株だけではありません。最高値の更新はこちらの相場でも…。

<アリア静岡店 細木千景さん>
「きょうの金の買取値は、1万1178円です。過去最高の値が付いていますね」

5日、田中貴金属が発表した金の店頭販売価格と買取価格は、ともに過去最高値を更新しました。

普段、不況に強いとされる金。株価が高い時は比較的、相場が落ち着くことが多いのですが、いまは株とのダブル上昇が続いています。金価格が上昇する背景にあるのは、中東やウクライナの長引く混乱。世界情勢のリスクが高いというシグナルを金の相場は示しています。

<アリア静岡店 細木千景さん>
「現在、社会情勢が大変不安定で『安定資産』として需要が高まっています。円安の追い風も受けて、この5年間を比べても2倍以上の最高値を更新中。このまま(高い水準で)推移していくのではないかと思う」

株価は好調でも、景気が良くなった実感は薄いといわれるいまの日本経済。私たちのところにまで恩恵が行き渡ることが期待されます。

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