「ストリートファイター6」「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」などが第29回AMDアワードの優秀賞を受賞

年間コンテンツ賞・優秀賞は、アニメ【推しの子】や「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」、「ストリートファイター6」、「Pokémon Sleep」などが受賞。大賞/総務大臣賞は日曜劇場「VIVANT」、AMD理事長賞は「THE FIRST SLAM DUNK」となった。

また、業界への長年の献身・功績のあった人物に対し与えられる功労賞は、任天堂 代表取締役フェローの宮本茂氏が受賞している。

以下、発表情報をそのまま掲載しています

■大賞/総務大臣賞 The AMD Grand Prize

作品名:日曜劇場「VIVANT」
受賞者:TBSテレビ日曜劇場「VIVANT」

大賞/総務大臣賞選考理由

2023年度上期最高のヒットコンテンツとなった日曜劇場「VIVANT」は、ハイクオリティな映像美に加え、伏線が張り巡らされたストーリーが回を追うごとに話題を呼び、放送直後にその伏線を考察するSNSが飛び交うなど社会現象にもなった。

配信においてはTVer・TBSFREEで同クールドラマでトップの累計5000万再生を飾り、U-NEXTでも新規会員登録が爆発的に増えるなど大反響を呼んだ。

また、昨年カンヌで開かれた「MIPCOM」では日本ドラマ部門でグランプリを受賞し、その後NETFLIXで世界に配信され特にアジア圏でユーザーの心をとらえている。

放送前には一切の番組情報を遮断し、情報が溢れる社会に一石を投じたPR戦略も特筆すべき点と言える。

■AMD理事長賞 The AMD Chairman Award

作品名:THE FIRST SLAM DUNK
受賞者:THE FIRST SLAM DUNK Film Partners

AMD理事長賞選考理由

連載終了から26年、原作者井上雄彦氏自ら監督となり作り上げた新作映画。モーションキャプチャーを駆使した3DCG、共感を呼ぶ魅力的なキャラクター、音楽とあいまって生まれるストーリーの疾走感、そして隅々にまで行き届いた細かな仕上げは本当の試合を見えているかのような気分にさせた。

「スラムダンク」を読んだことのない人たちも引き込み、国内興行収入は158億円を超え、中国、韓国などアジア各国で記録的大ヒットとなった。

マンガがそのまま動き出したような誰も観たことのないアニメーションで、新しい感動を生み出した創造性を讃える。

■年間コンテンツ賞「優秀賞」 AMD Award

新しい学校のリーダーズ

受賞者:新しい学校のリーダーズ

受賞理由

セーラー服と上履き姿からは想像もできないほどのパワフルなダンス、現代的でありながらレトロな気分をくすぐる音楽性。現代の不寛容社会な空気に対し、個性と自由ではみ出してくれた。首振りダンスは社会現象となり、TikTokの再生回数は33億を超え海外でも観客を熱狂させた。新しい世界を切り開いた勇気と創造性を讃える。

アニメ【推しの子】

受賞者:【推しの子】製作委員会

受賞理由

集英社「週刊ヤングジャンプ」で連作中の本作は数々のマンガ賞にも輝き、最新コミックス13巻までのシリーズ累計発行部数は1,500万部を突破。ファンタジー設定でありながら、現代社会を投影した展開とリアルさが話題となり、2023年4月からはテレビアニメが放送されると主題歌とともに海外でも人気が沸騰。広く世界に飛躍した日本のコンテンツとして評価する。

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー

受賞者:Illumination/任天堂株式会社

受賞理由

アニメ映画として世界歴代2位の興行収入となった同作は、「マリオ」が誕生から約40年で国や世代を超えた世界的キャラクターとなったことを証明した。

「面白さ」を追求する任天堂のモノづくり精神と、数々のアニメ映画を成功させてきたIlluminationのノウハウが合わさって制作された本作は、ゲームをプレイしない人にも大ヒット。映画を起点にグッズなどの売り上げも急伸するなど、多方面にマリオファンを広げた影響力も評価する。

将棋チャンネル

受賞者:株式会社AbemaTV

受賞理由

解説者による解説に加えて、AIによる勝率予想や候補手なども表示し、幅広い視点で楽しめる、将棋の専門チャンネル。

2023年10月の王座戦では、藤井聡太氏が勝率予想「1%」にまで追い込まれたが、その後、鮮やかに逆転勝利し8冠に。エキサイティングな盤面が多くの視聴者にわかりやすく展開され、大きな話題になった。

STOP! 海賊版「ありがとう、君の漫画愛。」

受賞者:一般社団法人ABJ

受賞理由

出版社・電子書籍事業者などによる一般社団法人「ABJ」(Authorized Books of Japan)が展開する、海賊版撲滅キャンペーン。

2023年には「ありがとう、君の漫画愛。」キャンペーンを実施。出版社の垣根を超えた多くの漫画作品のセリフを使ってマルチアーティストVaundyがオリジナル曲を作り上げ、該当のセリフのコマを使ったPVとともに大きな話題を呼んだ。

ストリートファイター6

受賞者:株会社カプコン/「ストリートファイター6」プロデューサー 松本脩平

受賞理由

「正統進化」と「革新」をテーマに据えた「ストリートファイター6」は、対戦格闘ゲームの間口を広げること、それでいて対戦に熱中できる奥深さを兼ね備えることに決意をもってチャレンジ。これらが実を結び、販売本数は全世界300万本を突破。2023年のeスポーツを代表するタイトルにもなった。

対戦格闘ゲームをより一層盛り上げることに情熱を注ぐ、本作開発チームに敬意を表する。

「PARCO HAPPY HOLIDAYS 2023」生成AI広告

受賞者:株式会社AbemaTV

受賞理由

画像生成AIを活用して制作された、パルコのホリデーシーズン広告のグラフィックとムービー。モデル撮影は行わず、人物も背景もプロンプトから構成されている。トップクリエイターを発掘・起用した広告キャンペーンで実績を持つパルコが、最先端の“技術”を次のパートナーに起用した点に大きなチャレンジがある。

Pokémon Sleep

受賞者:株式会社ポケモン

受賞理由

スマートフォン向けの睡眠ゲームアプリ。2023年7月配信の翌月には世界累計ダウンロード数1000万突破の人気アプリに。昨今は健康増進のゲーム活用例もみられるが、本作は従来ゲームを止めて休む行為だった「睡眠」をゲームのテーマとする新境地を切り開いた。

■功労賞 Lifetime Achievement Award

受賞者:任天堂株式会社 代表取締役フェロー 宮本茂

受賞理由

世界中のゲームファンを魅了するゲームシリーズの生みの親。フランスの文化勲章、スペインのアストゥリアス皇太子賞などを受賞、日本でも文化功労者に選定され、業界を超えて高い評価を受けている。

40年以上のキャリアの中で、新しいアイディアの詰まったゲーム作品を数多く世に送り出し、愛されるキャラクターたちを生み出してきた。

2023年も、「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」「ピクミン4」が世界中で大ヒット。プロデューサーを務めた「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」は、IP作品の映画化のお手本とも評され大好評を博した。

■江並直美賞(新人賞) Naomi Enami Award

受賞者:株式会社MIERUNE グラフィックデザイナー 加藤創

受賞理由

地図とかデザインとか(@chizutodesign)の名前で地図をUIとして様々な情報を可視化、作品として公開しているデザイナー。送電網を路線図風に描いた「関東の電力系統図」(2018年)を皮切りに、古代道路や平均気温など、様々な「地図」を発表。

2023年には、現代の地図デザインで江戸時代を楽しめる地図サイト「れきちず」を公開。来年度より、所属する株式会社MIERUNEのバックアップを受け更なる機能強化を目指す。

■リージョナル賞 Regional Achievement Award

みんなで創る! 佐賀市公式スーパーアプリ SAGACITY

受賞者:佐賀市、株式会社オプティム、一般社団法人コード・フォー・ジャパン

受賞理由

佐賀市が配布しているスマホ用アプリで、「日本一便利なまち」にするべく、行政情報だけでなく、市民と企業、地域をつなぐ、みんなの「デジタルタッチポイント」になっているのが特徴。

ごみの日の通知やデジタル図書館カード、電子申請や防災情報提供から、マイナンバーカードを活用した本人確認ができるデジタル市民証を実装。また、地域マップや掲示板を活用した地域情報共有などの双方向のコミュニケーションが行われている。

みんなでアプリを育て、地域社会を豊かにするプラットフォームを目指し、住民生活を便利で快適にするためにアプリを柔軟にバージョンアップしていることも評価できる。

■デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー'23/第29回AMDアワード開催概要

■名称:デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー'23/第29回AMDアワード
■主催:一般社団法人デジタルメディア協会(略称/AMD)
■後援:総務省
■協賛:株式会社KADOKAWA、株式会社コーエーテクモホールディングス、株式会社スクウェア・エニックス、ソニー・インタラクティブエンタテインメント、株式会社東北新社、任天堂株式会社、株式会社バンダイナムコホールディングス
■推薦期間:<年間コンテンツ賞> 2023年11月9日(木)~2023年12月31日(日)
■授賞式:日時/2024年3月5日(火)16:30~、会場/帝国ホテル「光の間」
■趣旨:コンテンツ制作者の立場からデジタルコンテンツ産業の発展のために、デジタルメディアの質的向上ならびに人材育成を目的として、「AMDアワード」を制定致しております。
■対象作品:<年間コンテンツ賞>
対象期間:2023年1月1日より12月31日
1. 対象期間中に、日本国内において発売・発表されたデジタルメディアにて表現されたコンテンツ及びサービス(期間内に国内において普及・注目されたものを含む)
2. 対象期間中に、最新のデジタル技術を駆使して国内で制作されたコンテンツ及びサービス(海外展開含む)
■審査方法:「年間コンテンツ賞」については、実行委員会の指名する第29回AMDアワードサポーターおよび一般推薦者により、AMDホームページから推薦された作品を別に組織する審査会《審査員長:夏野剛(近畿大学 情報学研究所長 特別招聘教授)》にて審議し、各賞を決定しています。
■賞の内容:<年間コンテンツ賞>
1)大賞/総務大臣賞
◆Digital Contents of The Year'23 The AMD Grand Prize~総務大臣賞~
2)AMD理事長賞
3)優秀賞
※1)、2)は、「優秀賞」受賞作品の中から選出され、授賞式当日の発表となります。
4)功労賞
業界への長年の献身・功績のあった人物に対し与えられます。
5)江並直美賞(新人賞)
対象業績が業界における第一線へのデビューを飾るものであることを前提に業界の発展に寄与したと認められる人物に対し与えられます。
6)リージョナル賞(該当 1作品の企画団体)
地域に根ざしたデジタルコンテンツやサービスの中で、最も優れた功績を挙げた人物・団体に授与されます。


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