「一緒に使お!」パートナーとシェアできるコスメ&美容アイテム

By @Living

彼女&嫁に教えたい、ショート&ボブヘアを仕上げるコツとマストアイテム

2023年、WBC(ワールドベースボールクラシック)の開催期間に合わせて、コーセーがハイプレステージブランド「コスメデコルテ」の広告モデルに大谷翔平選手を起用。広い世代に、そして性別の枠を超えて大きな話題を呼びました。すでに“メンズ美容”のジャンルでは、保湿・美白・エイジングケアなどアイテムが充実していますが、さらに最近では、ジェンダーを謳わないコスメも存在感を増しています。男女問わず、パートナーとシェアして使える“ジェンダーレス美容”の時代が到来したと言っていいでしょう。

美容家として活躍されているEBATOさんに、ジェンダーレス美容の今と、おすすめのアイテムを紹介していただきました。

ジェンダーレス美容が注目されるようになった理由

性別に関わらず使える美容アイテムに人気が集まっていますが、どのような背景があるのでしょうか?

「まず、ジェンダーレス美容の出発地点であるメンズ美容のトレンドとしては以下のような影響があると思います」(美容家・EBATOさん、以下同)

・韓流アイドルの人気の高まり

「2013年ごろから男性アイドルグループBTSを始めとしたKPOPアイドルたちが時代のアイコンになったことで、流行に敏感な若者たちが彼らに憧れ、そのファッションを模倣しました。例えば、髪型はセンターパート、洋服はオーバーサイズにするスタイルなどです」

・コロナ禍によるリモート会議の増加

「30代40代の働く世代の方たちは、オンラインのリモート会議によって、日常の中で、カメラで自分の顔を見る機会がとても多くなりました。それまでは自分の容姿を意識してみ見ることの少なかった男性も、モニターに映った自分の肌質やヘアスタイルを意識するようになりました。美容を意識している男性たちからは、『リモート会議で初めて自分の容姿の老化に気づき、危機感を持って興味を持ち始めた』という声も聞いています」

・インフルエンサーマーケティング市場の増加

「YouTubeやInstagramなど、SNSマーケティングは年々右肩上がりで成長しています。それに伴い、インフルエンサーなどのいわゆる一般人が有名になりやすくなりましたよね。自己ブランディングや企業とのタイアップもあり、イメージをよくするためにメンズ美容も欠かせなくなりました。そして相対するようにメンズ美容の需要も高まりを見せています」

・今を輝くアスリートを美容広告として起用

「WBCで日本中の注目を集めた大谷選手がコーセーの高級化粧品ブランドであるコスメデコルテの広告に抜擢されたことも、メンズ美容が一気に普及するきっかけとなりました。野球と化粧品という一見まったく違った世界のコラボレーションがむしろ注目を集めたのではないでしょうか。コーセーは2019年に化粧品『雪肌精』に羽生結弦選手を起用したことでも話題となりました。コーセーでは年代や性別にとらわれないブランドイメージを展開し、2010年以降、時代を作ってきた憧れの男性アスリートたちが美容の広告に起用されてきたことは、一般男性の間でも美容に対する意識が広まることに、大きく貢献しました」

ジェンダーレスな美容アイテム選びのポイント

続いて、ジェンダーレスコスメや美容家電など、アイテムを選ぶポイントについて教えていただきました。

「美容というものは人生の満足度を高めてくれるものであり、生活をよりよくしてくれるものだと僕は思っています。人生の価値観は人それぞれであり、『これを使ってください』と言うよりかは、自分の価値基準で選んでもらいたい。その際に大切にしてほしいポイントは以下の3つです」

1.なりたい自分をイメージする

「どのような自分を演出したいか目的をはっきりすることから始めてみましょう。自分の抱えている悩みやコンプレックス、例えば、『自分の肌悩みを解消できたら毎日が楽しくなるであろう』とイメージしてください。このように自分の価値基準を明確にしていくことが大切です。
インフルエンサーやSNSで紹介されている話題の商品はたしかに試してみる価値はありますが、はたしてそれが自分にとって本当に必要なものなのかと冷静になって考えてみることも大切です。その商品が、必ずしも自分を満たしてくれるとは限りません。トレンドを追いかけることは決して悪いことではありませんが、そればかりだと疲れてしまいますし、自分の価値観を見失う可能性も。自分の軸をしっかりと持つことで本当に必要なものが明確になります」

2.実際に手に取って試してみる

「コスメや美容グッズを選ぶとき、私はいつも実際に手に取って試してみることをおすすめしています。現代はいつでもどこでもネットを介して商品を買うことのできる時代ですが、自分にとって本当によいものは実際に手に取ってみなければわかりません。時間や労力は確かにかかりますが、実店舗で試すのが一番。商品を手に取ったときの質感や重さ、そして使用感などの機能面も、手に触れて初めてわかることがたくさんあります。
また、店頭にはブランドのエキスパートアドバイザーがいます。アドバイザーの話を聞くことで新しい視点を持つことができ、自分の価値基準もそこで形成されていきます。
あえて五感で触れて感じ選び抜くという体験は、脳の活性化にもつながります。このように経験を積み上げることによって、自分の価値基準に沿ったものを選ぶ審美眼が磨かれていくのだと思います」

3.シェアして使う場合には話し合いを

「家族やパートナーと一緒に使う場合は、対話がとても大切になります。お互いのこだわりや、ここだけは譲れないというポイントもあるでしょう。そこを明確にしてから商品選びをすることで、候補も絞りやすくなりますし、悩むことも少なくなると思います。このとき注意していただきたいのが、相手の価値観を否定しないこと。そしてお互いに譲歩することが、よりよいものを選ぶうえで大切です。例えば、どちらかは機能面を、どちらかがデザイン面を決めることで、お互いの満足度も高まります。ぜひお互いの意見を尊重し、より満足感の高いアイテムを選んでもらいたいですね」

ジェンダーレスコスメ&美容家電 10選

ジェンダーにしばられず、誰もが自分のために、あるいは誰かといっしょに使える美容グッズを、コスメからドライヤーなど美容家電にいたるまで、EBATOさんがリストアップ。おすすめポイントを紹介していただきました。

1.マッサージ効果が期待できる目元専用の“美容液”

コスメデコルテ「リポソーム アドバンスト リペアアイセラム」
8,250円(税込)

「僕もよく使っている目元専用の美容液です。アイテム先端の球体が目元のくぼみに心地よくフィットしてくれるので、マッサージがしやすく血行を促進。浸透力も高く、たるみやこじわの改善も期待できます。目元は皮膚が薄くとてもデリケートなのに対し、デスクワークや乾燥などでダメージを受けやすい部位です。お顔を印象づける目元のケアは日頃から大切にしてもらいたいです」

2.敏感肌に対応した“日焼け止め”

NALC「パーフェクトウォータープルーフ日焼け止めジェル」
2,729円(税込)

「NALCは、もともとジェンダーレスを意識してきたブランドです。こちらは2歳以上のお子さまから使える日焼け止めです。敏感肌にも対応した商品で、軽い塗り心地と肌なじみのよさは格別です。今までUV対策をしてこなかった男性たちも抵抗感なく使える日焼け止めなので、10年、20年後のシミを防ぐ対策として、ケアを始めるきっかけにしてもらえたらと思います」

3.スティックタイプで自然な仕上がりを叶える“ファンデーション”

FIVEISM × THREE「ネイキッドコンプレクション バー」
5,720円(税込)

「FIVEISMのファンデーションは、カラーバリエーションがとても多く自分にあった色を見つけることができます。スティックタイプで塗りやすく、ファンデーションを初めて使う方にもおすすめです。カバー力が高く、ニキビ跡や毛穴、クマ、男性なら青ひげなどもナチュラルに補正。さらにきれいに仕上げたいならば、スポンジでぽんぽんと軽くたたき込んでいくと、ツヤ感がある陶器のような肌に仕上がります」

4.するすると描きやすい“アイブロウ”

GIVENCHY「ミスター・アイブロウ・ペンシル」
3,630円(税込)

「眉メイクに慣れていない方には、ペンシルタイプがおすすめです。なぜなら、眉一本一本を描きやすいからです。眉メイクはメイクアップのなかでもとくに難しいと工程ですが、メイクスキルを上げるためにも、眉一本ずつを丁寧に描くことが大切です。こうした描きやすいアイブロウペンシルを手に入れて、楽しみながらメイクスキルを上達させていただきたいと思います」

5.豊富なカラーと色名まで楽しめる“ネイルポリッシュ”

iLLO「ネイルポリッシュ」
1,650円(税込)

「Z世代の男性たちのなかにはネイルを楽しむ人も増えています。クリアやナチュラルな色味よりも、はっきりとした色だちのカラーを選ぶことが多いですね。ジェンダーレスを強みとしたこちらのブランドの魅力のひとつがカラータイトルです。『Glacier blue(氷河の青)』や『Nightporter(夜の案内人)』など、イマジネーションが広がるネーミング。これまでにない色選びをお楽しみください」

6.リフレッシュと美姿勢を保つ“ガン型ボディケアツール”

DOCTORAIR「エクサガン ハンディPRO」
1万7,600円(税込)

「パワフルな振動で、首・肩・背中をケアできるガン型ボディケアツールです。こちらのモデルは形を自在に変えることができるので、肩甲骨や腰など、手が届きにくい部位にもしっかりと当てることができます。デザインもシンプルですし、身体のケアは男女問わず大切になるので、選ばせていただきました。パソコンやスマホを長時間したあとの首や背中をケアすることによって美しい姿勢を保つこともできるのでおすすめです」

7.潤いをぎゅっと包み込んでくれる優秀“ドライヤー”

Panasonic「ヘアードライヤー ナノケア EH-NA0J」
3万8,610円(税込) ※編集部調べ

「『ドライヤーといえばこちら』というほどおすすめしたいアイテムです。使用するたびに髪のうるおいと艶やかさを実感することができます。カラーリングやパーマをするとどうしても傷みやパサつきが出てしまいますが、高浸透ナノイーが髪の内側まで水分補給し、傷みを抑えてくれます。毎日使うものだからこそ、いいものを選んでいただきたいですね」

8.毛穴汚れをオフしてくれる“スチーマー”

ヤーマン「ブライトクリーン」
3万9,600円(税込)

「毎日のクレンジングやメイク前はもちろん、丁寧なディープケアをしたいときにも使っていただる美顔器です。特筆すべきは、たっぷりのスチーム量。この濃密なスチームが毛穴に入り、毛穴目立ちを抑制します。デスクワークでカサつきが気になるときにサイドにおいたり、かかとケアに使ったりと、顔以外にも使えます」

9.好みの固さを選べる“頭皮ブラシ”

uka「scalp brush kenzan」
2,420円(税込)

「頭皮は気づかないうちにこり固まってしまう部位です。意識してケアするようにしましょう。僕のおすすめの使い方は、2つの頭皮ブラシを用意して両手に持ち、マッサージすること。頭皮のコリの解消し、リフレッシュできます。scalp brushには4種類の硬さがあり、自分の好みによって選ぶことができます。僕は2番目に硬い『kenzan』を愛用しています」

10.シンプルでインテリアを選ばない“アロマディフューザー”

@aroma「ピエゾディフューザー ソロ」
1万6,500円(税込)

「心地よさを与えてくれる“香り”も、美容に欠かせない要素だと思っています。こちらは、サイズ感がとてもよくてパソコンの横にも置いておくことができるコンパクトな設計のディフューザーです。シンプルなデザインが魅力で、カラーはホワイトとグレーの2色展開。お好みの香りをリラクゼーションとして楽しむのにいいと思います」

ジェンダーレス美容との向き合い方

最後に、ジェンダーレス美容において大切な考え方についてEBATOさんに伺いました。

「僕は『ジェンダーレス美容』という言葉の枠組みに囚われて欲しくないとも思っています。ジェンダーレスとはそもそも性別や年齢を問わずに使えるものであるはずなのに、ジェンダーレスというカテゴリを作ろうとしている風潮もあります。そこで『ジェンダーレスを謳っているものしか選ばない』となると本末転倒になるわけです。女性向けに作られたアイテムであっても、自分が満足して使えるのであれば男性が使ってもいいわけですし、その逆も然りです。周りの目を気にせずに、『自分はこれが好き』というものを自由に選んでいって欲しいですね。
ジェンダーレスだからということではなく、世の中にあるすべての商品を誰が使っていい。それが本当の意味での『ジェンダーレス美容』だと思います」

情報の多い時代だからこそ、「自分にとって何が大切なのか」ということには敏感でありたいもの。ジェンダーレス美容を通してお気に入りの美容グッズを見つけることは、あらためて自分の価値観を考えるきっかけになるかもしれません。

Profile

美容家 / EBATO

2019年にメンズ向け美容ブログ『Be-LOG』を開設。元美容部員の知識と経験を活かし、男性の肌ケアや頭皮ケアについて300本以上の記事を執筆。数々の検索キーワードで1位を獲得し、総読者は10万人を超える。コスメコンシェルジュ、化粧品上級スペシャリストの資格を持ち、科学的根拠に基づいた独自の美容メソッドを考案。テレビや雑誌など各種メディアにも多数出演。プロデュース、講師業など活動は多岐にわたる。

提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

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