レスリー・チャンの命日に主演作「流星」を上映 捨てられていた赤ん坊への無償の愛描く

2003年4月1日に46歳の若さでこの世を去った香港の大スター、レスリー・チャンの命日である2024年4月1日に、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、シネ・リーブル梅田、アップリンク京都にて、主演作「流星」を上映することが発表された。

「流星」は、レスリー・チャンが父親役として主演し、プロデューサーとしても参加したヒューマンドラマ。チャールズ・チャップリンの名作「キッド」をモチーフにし、失脚した元証券アナリストの男が、捨てられていた赤ん坊を拾い、愛情深く育てていくなかでの悲喜こもごもが描かれる。

本作を監督したジェイコブ・C・L・チャン監督は、「『流星』でレスリーと仕事をする前は、ミステリアスなスーパースターというイメージをレスリーに対して持っていた」ものの、撮影では「細やかで誠実な振る舞い」に驚いたことを明かしている。「当時4歳の子役との共演ということで、セレブ然りな態度は一切見せずに愛情をもって子役をサポートしていた。話しかけやすく気さくな態度で現場にいることで、撮影クルーとも良い関係を築いていた。6カ月の撮影期間中、彼はイラっとするような素振りを微塵も見せなかった」と撮影当時を振り返っている。

また、「『流星』製作当時、1998年の香港はアジア金融危機の影響で人々は重荷を背負い不安を抱えた時期だった。こういった背景から、観た人を元気にして、彼らが直面している逆境に強く、楽観的に立ち向かえるように勇気づける映画を作りたかった。この映画のメッセージは、苦しい時期でも楽観的な態度で過ごし、限られたものから幸せを生み出し、愛する人たちとの時間を大切にすべきというもの。本当の幸せはお金や物では代えられない。『流星』は1999年の映画だけど、観る度にたくさんの感情が込み上げてくる作品です。レスリー・チャンとの素晴らしい記憶だけではなく当時の香港社会の雰囲気もよみがえり、昔の人間の温かさというノスタルジアが呼び起こされます。今の世の中はそこから大きく変わってしまいました。今『流星』を観ると、様々な感情が沸き起こり、作品に共感してもらえると思います」と語っている。

【作品情報】
流星
2024年4月1日(月)Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、シネ・リーブル梅田、アップリンク京都 にてロードショー
配給:ハーク
© HARK

© 合同会社シングルライン