日本の先端農業見学 茨城・つくばみらい 台湾・桃園から視察団

「夢ある農業総合研究所」の展示スペースを見学する視察団員ら=つくばみらい市青木

台湾桃園市政府農業局の視察団が4、5日、茨城県つくばみらい市を訪問した。農業や商業の関係者ら42人が同市青木にある農機大手、井関農機の研究所の視察などを通して、先端技術を取り入れた「スマート農業」の取り組みについて知見を深めた。

同市はコロナ禍の時期に、マスクの寄贈を受けたことなどをきっかけとして台湾との交流をスタート。幅広い分野で台湾との交流を図ろうと、昨年9月に小田川浩市長らが桃園市を訪問し、両者の本格的な交流が始まった。

視察団は4日、市を表敬。小田川市長と陳冠義局長(48)が市役所でプレゼントを贈り合い、親交を深めた。小田川市長は「農業だけでなく、あらゆる分野で交流を深めていきたい」と期待を込めた。

5日は、井関農機の研究開発や情報発信の拠点「夢ある農業総合研究所」(つくばみらい市青木)を訪問。視察団は、担当者から日本の農業の現状や同社で開発する無人走行の農業用トラクター、肥料を自動散布できる田植え機などについて、それぞれ説明を受けた。加えて、無人走行できる田植え機やトラクターのデモンストレーションも見学した。

視察を終えた陳局長は「日本の技術は素晴らしく、興味深かった。視察の成果を台湾に持ち帰り、伝えていきたい」と話した。

視察団は同日、農業・食品産業技術総合研究機構(つくば市)の「食と農の科学館」も訪問した。8日まで日本に滞在する予定。(秋葉凌)

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