奈良県生駒市/南小・中施設一体型で建替、24年度から基本計画

奈良県生駒市は、小中一貫教育の導入を検討している生駒南小学校(萩原町)と生駒南中学校(同)の新校舎整備に関する基本構想をまとめた。両校とも校舎の老朽化が進んでおり、施設一体型の校舎に建て替える方向だ。9年間の長期的な視点で専門的な指導や丁寧な学習を行い、将来を担う人材を育てる。校舎と体育館は両校敷地内に新築する。2024年度当初予算案に測量と基本計画策定費として2286万円を計上した。
南小と南中の敷地は隣り合い、北側が中学校、南側が小学校。両校とも古い校舎は建設後50年以上が経過しており、耐震補強やトイレの改修などを進めてきたが、建物や設備の老朽化が進んでいる。建物の敷地は南小が7654平方メートル、南中が6046平方メートル。運動場はそれぞれ5849平方メートルと8239平方メートル。南小は1102平方メートルの借地がある。
基本構想によると、建て替えに当たっては学校教育と社会教育が融合した多様性のある学びを実現できる環境を整備する。住民が施設を活用することで南生駒地区の活気あるまちづくりに貢献する。
校舎は施設一体型として新たに建設し、現校舎は解体する。体育館も新築する予定で、校舎との併設も検討する。既存体育館は取り壊す。プールを設置する場合は新築し、現プールは解体する。
両校が運動場を挟み隣接していることから、現在地に校舎を建てることで通学距離が変わらず、児童や生徒に好ましい立地と判断した。
整備スケジュールによると、24年度から基本計画の策定を始め、25~26年度に設計と工事を進める。民間の土地との境界確定の手続きが必要になるが、市は早ければ27年度の開校を予定する。
基本計画には校舎の配置や規模、事業費のほか、事業手法なども盛り込む見込みだ。

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