大分“カスハラ”声明の裏側。J1広島ホームタウンの会社「誹謗中傷DMが…」

大分トリニータ 写真:Getty Images

明治安田J2リーグの大分トリニータは今月5日、社員に対するカスタマーハラスメント(カスハラ)があったと声明を発表。サンフレッチェ広島のホームタウンに会社を構える大分のクラブパートナー(スポンサー)のもとに、クラブスタッフに対する誹謗中傷DMが届いたと話題になっている。

大分は「一部のお客様から社員に対し、不当な要求や人格を否定するような過激な言動がなされることが発生しております」とファン・サポーターに現状報告すると、「弊社では、今後もお客様の期待にお応えし、良好な信頼関係を維持していくためには、それらを阻害する不当な言動等から監督・選手、社員を守ることも同様に重要と判断し、このたびカスタマーハラスメントへの対応方針を定めさせて頂きました」とアナウンス。

暴力、暴言、過剰又は不合理な要求などがカスタマーハラスメントにあたるとして、「対象となる行為があったと当クラブが判断した場合には、試合会場や練習会場、イベント会場等への入場をお断りさせていただく場合がございます。当クラブが悪質と判断した場合には、警察や弁護士に相談等したうえで、適切に対処させて頂きます」としている。

この大分の声明にファン・サポーターから多くの賛同意見が寄せられる中、広島県安芸高田市を拠点に「おばあちゃん手作りの万能タレ(青の赤鬼・青の青鬼)」を生産・販売している『合同会社青』代表の沖田政幸氏が、自身に寄せられた誹謗中傷メッセージを明かす。

同氏は5日夜にX(旧ツイッター)で「先日サポーターと思われる方から、私のDMにトリニータスタッフを誹謗中傷する内容のメッセージが届きました。事実関係を確認するために、クラブにもその旨報告させていただきました」と報告。

「おそらくは熱心に応援する余り、視野が狭くなってしまい、何か自分の思い通りにならない事に対して、攻撃的なアクションに繋がっているのではないかと感じました」と当該SNSユーザーの状況を推測した上で、SNS投稿に関する問題について以下のように持論を展開した。

「私はTwitterを始めた頃から、自分の発言に責任を持つ意味も込めて、”顔出し実名”でやってきました。 もちろん不特定多数の顔の見えない人たちに見られることは、正直怖いことではあります。実際に誹謗中傷されたり、炎上に巻き込まれたこともあります」

「もちろん『言論・表現の自由』は、憲法で保障されています。ただ、何でもかんでも好き勝手に発信していいわけではありません。匿名でやっているつもりでも、一線を越えてしまうとそれが重大な犯罪となってしまうこともあります」

さらに沖田氏は「皆さん、SNSで発信する際、特に”怒り”が入り混じるようなことをつぶやくときは、我を忘れてしまいがちです。”ポストする”ボタンを押す前に、一度立ち止まって『これ、本当につぶやいて大丈夫かな?』と冷静になって考えてみてからにしてください」と呼びかけると、「これからも、SNSが皆さんとの素敵な出会いに繋がる場所であることを願っています!!」と締め括った。

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