ガザ北部で子どもの栄養不良が深刻化、国連機関が訴え

Gabrielle Tétrault-Farber

[ジュネーブ 5日 ロイター] - 国連の各機関は5日、パレスチナ自治区ガザの北部では子どもの栄養不良率が「特に極端に悪化」しており、比較的支援物資を入手しやすい南部と比べるとレベルは約3倍になっていると訴えた。

世界保健機関(WHO)のガザ・ヨルダン川西岸代表のリチャード・ピーカーコーン氏は、ガザ北部では2歳未満の乳幼児の6人に1人が深刻な栄養不良状態にあると指摘。このデータは1月時点なので、現在はさらに事態が悪化している公算が大きいと警告した。

国連児童基金(ユニセフ)広報担当者のジェームズ・エルダー氏も、ガザ北部の5歳未満の児童の栄養不良率は、南部の3倍に達していると説明した。

ガザ保健当局は3日、北部のカマル・アドワン病院では過去数日で栄養失調と脱水のために少なくとも15人の子どもが死亡したと発表した。

エルダー氏によると、飢餓に加えて感染症リスクも増大しており、過去数週間で5歳未満の児童の10人中9人、約22万人が病気になっているという。

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