豊田合成とトヨタ紡織が出資 名大発ヘルスケア企業に 

Craifの検査キット「マイシグナル」

 がんの検査キットを開発、販売するCraif(本社東京都)は5日、豊田合成とトヨタ紡織から資金調達したと発表した。調達した資金は検査サービスの研究開発、臨床研究の強化、組織拡大に伴う人材採用に充てる。調達額は非公表。

 Craifは、名古屋大学発のベンチャー企業として2018年に創業。尿中の分子を人工知能(AI)で分析し検査する「マイシグナル・スキャン」は22年2月からサービスを開始し、550を超える医療機関や企業の福利厚生プログラムなどに採用されている。

 豊田合成は予防医療分野の製品開発や他社との連携に注力しており、今後さらにヘルスケア分野での事業開拓を進める。トヨタ紡織も医療検査技術への投資を通じた従業員の健康、福祉向上に取り組み、外部との連携を強化し、社内外のウェルビーイング実現に貢献するとしている。

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