【俺の楽器・私の愛機】1560「福井・鯖江が生み出した結晶あるいは芸術品」

【雅技巧 雅ピック】(石川県 りゅう ついに30代に…)

ギターピックです。ぱっと見はV-Picksに通ずる分厚さを持つこちらは、眼鏡で有名な福井県鯖江市発の、知る人ぞ知るその名も「雅(みやび)ピック」というものです。鯖江市の(有)雅技巧が手掛けています。

雅技巧のX(旧Twitter):https://twitter.com/miyabigikou

「福井の研磨技術で職人が一枚ずつ磨いている」という触れ込みで、まるで宝石を加工した芸術品のようにも見える美しさ。ギターピックをコレクションするギタリストは多くいると思いますが、これはなかなか高いランクのコレクションになるのではないでしょうか。ただ、現在は取り扱いがない様子なので残念です。

肝心の音はというと中域が目立って聴こえて、アタックが強くなったような気がしないでもない…というか分かりません。素人である私の耳は微妙な変化すら感じ取れませんでした。たとえ変化を感じ取ったとしてもそれはプラシーボ効果でしょう。

しかし弾き心地は一般的な物とは違うことは分かります。個人的な感覚ですが、特に単音のソロを弾いた時に弦を捉えやすい、かと思えば何だか滑らかにピッキングできる。総じてピッキングが正確になった気がします。私は上手くないのであくまで「気がします」で留めておきます。

恐らく一般的なピックは薄いので弦を「点」で捉えるのに対して、こちらの雅ピックは3mmと厚く、先端が剣のような形状になり、弦を「面」で捉えるようになっているので、弦が当たりやすくなるのではないでしょうか。野球ボールをバットではなくテニスラケットで打つように、弦の当たる面積を増やすという感じでしょうか。

これを使えばより上手い演奏ができるとはいえ、もったいないという思いがあり、また何だか「反則技」のような気がして結局使っておらず、コレクション用になっています。福井の誇りがここに一つ。

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素晴らしいですね。まさに結晶あるいは芸術品。固定観念と言うか既成概念というか、ピックはこういうものという認識に対して、そこにメスを入れてみるという精神性がとても大事ですよね。作る側も使う側も、短絡的な結論を出さず試行錯誤で乗り越えたとき、これまでにない価値観が生まれたりする。ブライアン・メイ・サウンドの一端をコインが担っているように、このピックならではの効能が気になります。何よりアクリルによる質感とその美しさは圧倒的ですね。(JMN統括編集長 烏丸)

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「俺の楽器・私の愛機」コーナーでは、皆さんご自慢の楽器を募集しています。BARKS楽器人編集部までガンガンお寄せください。編集部のコメントとともにご紹介させていただきますので、以下の要素をお待ちしております。

(1)投稿タイトル
(例)必死にバイトしてやっと買った憧れのジャガー
(例)絵を書いたら世界一かわいくなったカリンバ
(2)楽器名(ブランド・モデル名)
(例)トラヴィス・ビーン TB-1000
(例)自作タンバリン 手作り3号
(3)お名前 所在 年齢
(例)練習嫌いさん 静岡県 21歳
(例)山田太郎さん 北区赤羽市 X歳
(4)説明・自慢トーク
※文章量問いません。エピソード/こだわり/自慢ポイントなど、何でも構いません。パッションあふれる投稿をお待ちしております。
(5)写真
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全国約1,000カ所の音楽関連スポットで、毎月20日に配布されるフリーマガジン「music UP's」にて、楽器人の特集を掲載、【俺の楽器・私の愛機】で紹介された投稿の中からあなたの愛機をご紹介させていただきます。

※毎月の掲載数は2~4件ほどの予定です。選出はBARKS編集部で行ないます。
※掲載の選出対象は【俺の楽器・私の愛機】コーナーにて2022年5月30日以降に掲載された投稿が対象となります。

引き続き【俺の楽器・私の愛機】をお楽しみください。今後ともBARKS楽器人をよろしくお願いいたします。

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