栃木県の転出超過が増加 最も人数が多かったのは日光市の411人 「若い世代の転出超過目立つ」

とちぎテレビ

歯止めがかからない少子高齢化や東京圏への人口集中で栃木県の人口の減少傾向が続くなか、栃木県から他の自治体に移る人が、入ってくる人を上回る「転出超過」の幅が広がっていることが分かりました。

栃木県が発表した人口推計によりますと、今年1月1日時点の人口は189万2519人で18カ月連続の減少となりました。栃木県の人口は2005年の201万7664人をピークに減少傾向となり、1月1日時点の人口では、19年連続で減っています。

総務省が1月30日に発表した住民基本台帳に基づく去年の人口移動報告では、栃木県は外国人をのぞく2万9890人が転入し、3万2447人が転出しました。転出者が転入者を上回る「転出超過」が前の年より936人増え、2557人でした。コロナ禍の2021年には716人だった転出超過がこれ以降増加に転じ、2019年以来4年ぶりに2千人を超えるなど人口流出の動きが大きくなっています。

県内にある25の市と町ごとに、見てみると「転出超過」にある自治体は18にのぼり、最も人数が多かったのは、日光市の411人、次いで栃木市の317人、足利市の311人でした。一方、「転入超過」は、7つの市と町で上三川町の98人が最多でした。年齢別に見てみますと、大学などを卒業後に就職が絡む20歳から24歳の年齢区分の転出超過が1936人と特に目立っています。

また、性別で見ますと男性の転出超過が1038人なのに対し、女性は1519人とおよそ1.5倍となっています。

県地域振興課は「移住定住の事業を引き続き進めるとともに、女性や子育て世帯をターゲットに栃木県の魅力をPRする新しい事業を展開したい」と話しています。

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