ブラジル中銀、最終金利水準と関係なく緩和指針変更も=理事

[サンパウロ 5日 ロイター] - ブラジル中央銀行のガブリエル・ガリポロ理事(金融政策担当)は5日、金融緩和に関するガイダンス(先行き指針)を将来変えることになっても、最終的な政策金利水準と必ずしも相関関係はないとの見解を示した。

これまでのディスインフレの過程や利下げペースを踏まえるとガイダンスと最終金利水準は相関しないと述べた。

中銀の金融政策委員会(COPOM)が最終金利水準(ターミナルレート)に関するシグナルを出していないのは、50ベーシスポイント(bp)という利下げペースを「まさに有効活用して時間を確保し、状況の推移を見極めるため」に採用したからだとした。

中銀は昨年8月に利下げサイクルを開始。それ以前は約1年間、インフレ抑制のために金利を13.75%の高水準に据え置いていた。利下げ開始後は一貫して、同じペースの利下げを継続する方針を示してきた。

ガリポロ氏はまた、ブラジルの金利と先進国の金利の差が縮小しているにもかかわらず「為替レートは良好な水準を維持している」と述べた。為替相場の目標があるかとの問いに対しては否定し、変動相場制が重要な「防衛線」だと強調した。

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