岩手県北上市は4カ月児健診に合わせた乳児用液体ミルクの無料配布を始めた。長期の常温保存が可能でそのまま飲める利点があり、能登半島地震も踏まえて有事の備えにつなげる。
健診は同市新穀町のほっこで毎月3回行われ、各月約50組の親子が訪れる。2月28日は12組が保健師から▽よく振る▽哺乳瓶に移す▽使い切る―といった注意点を聞き、1缶(120ミリリットル)ずつ受け取った。
同市川岸の会社員及川成美さん(32)は「粉ミルクより手荷物を減らせてありがたい」と感謝し、同市町分の保育士菅沼美幸さん(34)は「普段は母乳と粉ミルクだが、地震を受け液体ミルクの必要性を感じた」とうなずいた。