2024 ヨーロッパ・カー of ザ・イヤーは、ルノー セニックが受賞!

2024年3月3日まで開催されていたジュネーブ モーターショー会場において、2024 ヨーロッパ・カー of ザ・イヤーが発表された。最終ノミネートされた7台から1位となったのは、ルノー セニックだった。

電動SUVへと進化したセニックがイヤーカーに

ヨーロッパ・カー of ザ・イヤー(最近は世界各地で多くのカー of ザ・イヤーが存在するので、「ザ・カー of ザ・イヤー」とも称しているが)は、1964年から開催されている、過去1年に発売された乗用車の中から最も優れたモデルを表彰する賞だ。ヨーロッパ全土の主要出版物9誌がサポートし、2024年は22カ国から58人の自動車ジャーナリストが個別にテストを行い、7台がノミネートされた。

そして最終投票の結果、2024年を代表するクルマは、ルノー セニック(Eテック エレクトリック)に決定した。最終ノミネート車と順位(および得点)は、以下のとおりだ。

ヨーロッパでは「電動車でなければクルマにあらず」か?

日本市場では、充電インフラや車両価格など、まだまだ課題が多いBEVだが...。(写真はイメージです)

イヤーカーに輝いた は、かつてのミニバン的なMPVから電動SUVへと進化した。今のところ日本仕様に関してはルノー・ジャポンからアナウンスはされていないが、導入に期待したいところだ。

最終ノミネートされた7台では、セニックと接戦を演じた と、 は既に日本に導入されているが、他のモデルは( も)日本には未導入だ。ただし、 は2024年央に、またプジョー 3008も時期は発表されていないが日本に導入されるだろう。

また、イヤーカーのセニックをはじめ、ほとんどの車種はBEV(バッテリー電気自動車)専用モデルか、もしくはBEVもラインナップしている。今のところBEVを設定していないのはC-HRだけだが、PHEVは設定している。

もはや、ヨーロッパでは「電動車でなければクルマにあらず」という傾向が、ますます強くなっているようだ。少なくとも、BEVやPHEVをラインナップしていないクルマは、カー of ザ・イヤーにノミネートされることはないのかもしれない。

エンジン車の販売禁止に見直しの動きも出ているヨーロッパだが、ほとんどのメーカーが「20××年までにはエンジン車の販売を中止する」という目標を掲げている状況は変わらない。日本メーカーは、この流れにどう対応するのか。日本市場では、BEV化の波は加速するのか。充電インフラや車両価格など、まだまだ課題が多いとは思われるが・・・。(文:篠原 政明)

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