中国浙江省の自動車部品企業、新エネ車市場拡大で生産能力増大

中国浙江省の自動車部品企業、新エネ車市場拡大で生産能力増大

2月26日、浙江晨亨科技の外観。(嘉興=新華社配信)

 【新華社上海3月6日】中国では春節(旧正月)休暇が終わって間もないが、浙江省嘉興市嘉善県にある外資系・台湾系企業の多くはフル稼働で受注に対応している。台湾EMS(電子製品の製造受託サービス)大手の仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)が3億ドル(1ドル=約150円)を投じて同県姚荘経済開発区に設立した浙江晨亨科技は、同開発区初の世界上位500社企業による投資プロジェクトで、主にガラス導光板や車載ディスプレー用曲面ガラスカバー、車載用超大型ディスプレーガラスカバーなどのハイエンド光エレクトロニクス製品を生産している。

 各種車載ディスプレー用ガラスカバーは世界の新エネルギー車市場の発展により需要が増え続けている。同社の生産額も2022年に1億4千万元(1元=約21円)、23年に1億8千万元と急増。24年は3億元を見込む。

 同社担当者の王広輝(おう・こうき)氏は同開発区について、ビジネス環境が良く、企業の問題解決に積極的で、政策支援も手厚いと説明。企業は開発と生産に専念し、市場をさらに開拓できると語った。

 嘉善県の嘉善経済技術開発区にある台湾資本の自動車部品メーカー、嘉善誉豊汽車零件でも生産が熱を帯びていた。伍国欽(ご・こくきん)総経理によると、同社は主に各種自動車部品やハイエンド電子製品部品を生産しており、ここ数年は技術改造への投資を拡大して製品の品質が絶えず向上させ、複数の世界上位500社企業のサプライヤーにまで成長した。

 伍氏は自社の発展に十分な自信を持つ。長江デルタ統合モデル区におけるビッグデータ活用により同社の産業チェーン、サプライチェーン(供給網)はより強固、生産計画もより正確になり、コスト削減と効率向上につながっている。(記者/李平、許暁青)

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