2024年3月9日、FC東京が味の素スタジアムで昨季王者のヴィッセル神戸と戦う(キックオフは16時)。開幕2連戦をいずれも引き分けた青赤軍団にとって、勢いをつける意味でも勝点3が欲しい一戦となる。
攻撃サッカーを標榜するクラモフスキー監督の下、今季のFC東京は4-2-3-1システムを採用。勝利を掴むうえで神戸の守備網をどう破るかが次節の大きな見どころになるが、キーマンのひとりは新戦力でトップ下を担う荒木遼太郎(22歳)だ。
セレッソ大阪とのアウェーゲーム(1節)でいきなり2ゴールを奪うと、続くサンフレッチェ広島とのホーム開幕戦でも絶妙なフェイントからのシュートで同点弾。ここまでチームの全得点を奪う活躍を見せている。
「幸先のよいスタートを切れた」という荒木は「勝つためのゴールを決めたい」と神戸戦に向けて意気込む。もっとも、相手が昨季のリーグチャンピオンだからといって変な気負いはない。
「神戸を意識せず、自分たちのサッカーをやりたいです」
開幕2試合でファン・サポーターの心をガッチリと掴んだテクニシャンは、知性と技術とタフさを武器に再び味スタに歓喜をもたらすことができるか。
「勝つことでチームの士気は高まります。この前はホームで勝てなかったので、次こそはという想いで戦いたい。ファン・サポーターの皆さんもチームの勝利を待ち望んでいるので、勝ち切りたいです」
昨季の神戸との対戦成績は1分1敗。アウェーで2-3、ホームで2-2とともに激しい撃ち合いとなっている。スペクタクルな展開を期待したい今回の試合で注目はやはり、荒木の開幕3試合連続ゴールなるかだ。
荒木はプロ2年目の2021年シーズンに開幕3試合連続ゴールを決めている。その再現を、FC東京のファン・サポーターは心から願っているに違いない。
文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)