バイデン氏の再選戦略に課題、ガザ政策巡り再び「抗議票」集まる

Nandita Bose

[セントポール(ミネソタ州) 5日 ロイター] - 11月の米大統領選に向けた党候補者選びの予備選が集中する「スーパーチューズデー」でバイデン米大統領はほぼ完勝を収めた。しかしミネソタ州など7州では、パレスチナ自治区ガザで攻撃を続けるイスラエルを支援するバイデン政権への「抗議票」が投じられ、大統領の再選戦略に課題を残した。

エジソン・リサーチによると、ミネソタでは予想票数の約90%が集計された時点で、「支持者なし」票が19%を占めた。

アラバマ、コロラド、アイオワ、マサチューセッツ、ノースカロライナ、テネシーの6州でも「支持者なし」の票が投じられ、アイオワは3.9%、ノースカロライナは12.7%だった。

エジソンによると、同票を主に投じたのはイスラム系米国人をはじめ、学生や郊外に居住する女性、リベラルなユダヤ人活動家などだという。

ミシガン州で先週行われた民主党予備選でも10万票を超える「支持者なし」票が投じられ、全体の13%を占めた。

ハリス副大統領は3日、ガザの一時停戦を呼びかけた。「人道上の大惨事」に苦しむガザに援助活動が円滑になるようイスラエルが対応すべきと指摘した。これは米政権、特にハリス副大統領が「支持者なし」の抗議票に配慮していることを示すとの声が出ている。

バイデン陣営の関係者は、バイデン氏が「支持者なし」の有権者のの声に耳を傾けていると説明。

ハリス氏の発言やガザへの支援物資投下を挙げつつ「彼は、公正で永続的な和平という目標を共有しており、そのために精力的に活動している」と語った。

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