ハレプ、資格停止処分の軽減に「この上ない喜び」。1年半の困難な道のりも「クリーンなアスリートだという揺るぎない信念に支えられた」

ハレプ「新たな活力と精神でツアーに再び参加できることを望んでいる」

3月5日、元世界ランク1位のシモーナ・ハレプ(ルーマニア)は禁止薬物接種による資格停止処分の短縮を受けて、自身のSNSを更新。「この上ない喜び」と心境を明らかにした。

2022年8月の全米オープンで採取された検体から世界ドーピング防止機構が禁止リストに載せているロキサデュスタットが検出されたハレプ。2023年9月に4年の資格停止処分が言い渡されていた。

これにハレプは、禁止薬物が検出されたことについて受け入れる一方で、意図的ではないと主張。汚染されたサプリメントを摂取した結果だとした。そして、スポーツ仲裁裁判所(CAS)もこの異議を検討した結果、ハレプに重大な過失はないと結論づけ、4年の資格停止処分から9ヵ月に短縮。再びコートに戻ることが可能となった。

なお、今回の判決においてCASは、国際テニス・インテグリティ機構(ITIA)に対してハレプに弁護士費用およびその他費用として2万スイスフラン(約340万円)を支払うよう命じている。

今回の判決を受けてハレプは、「真実の勝利は、遅くなったがほろ苦い正当性を証明するもので、この上ない喜び」と表現。ドーピング問題が起きたこの1年半は困難な道のりだったとし、それでも「告発や反論に直面しながら、私の精神はクリーンなアスリートであるという揺るぎない信念に支えられていた」と心折れることなく最後まで戦い抜けたことを喜んだ。

また、自身を最後まで支えてくれた弁護団やスポンサー、ファン、コートで戦ってきたライバルたちにも「揺るぎないサポートと連帯感を与える私の支柱となってくれた」とコメント。最後に「新たな活力と精神でツアーに再び参加できることを望んでいる」と時期こそ明示しなかったものの、近い将来コートに戻ってくるとした。

現在32歳のハレプは、ツアー通算24勝。2017年10月に世界ランク1位になっており、その後2018年全仏オープンと2019年ウィンブルドンでグランドスラム制覇を成し遂げている。

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