新聞見出しの役割理解を深める 福島県田村市の常葉小で教師と新聞社合同授業

榊原校長の指導で各紙の見出しを比較する児童

 教師と新聞社講師による合同授業が5日、福島県田村市の常葉小で行われ、読者をいざなう見出しの役割について児童が理解を深めた。

 教育現場で新聞を活用するNIE(教育に新聞を)普及の一環で、6年生の児童36人が受講した。

 県NIE推進協議会アドバイザーで同校の榊原康夫校長が「伝えたいことを明確にしよう」と題し、一昨年のサッカーワールドカップ・決勝トーナメント1回戦で敗れた日本代表を伝える地方紙や全国紙の見出しを比較させながら「深く読み込んで、記者が伝えたい思いや見出しに込めた意図を感じ取ってほしい」と呼び掛けた。

 同校卒業生でもある福島民報社の浦山文夫新聞講座推進本部長は、児童が選んだ印象的な見出しについて解説した上で、「魅力的な見出しを付けるためには語彙(ごい)力が不可欠。整理記者は読書などで日頃から努力を重ねている」と明かした。

 さらに、福島民報に以前掲載された「常葉でフキノトウ収穫が最盛期」の記事を配り、季節感あふれるオリジナルの見出しを付ける宿題を出した。

 遠藤優希奈さん(12)は「見出しの工夫、奥深さが分かったので、これからは新聞をしっかり読みたい。気になる記事のスクラップにも挑戦したい」と話していた。

(県南版)

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