中国からのEV輸入が減るどころか増えたEU、またザワつく―中国メディア

中国メディアの観察者網は6日、「中国からのEV(電気自動車)輸入が減るどころか増えたEUがまたざわつく」との記事を掲載した。写真はドイツのBYD売店。

中国メディアの観察者網は6日、「中国からのEV(電気自動車)輸入が減るどころか増えたEUがまたざわつく」との記事を掲載した。

記事は、EUの欧州委員会が中国製EVの税関登録を開始すると報じられたことに言及し、「これは反補助金調査の一環で、中国のEVがいわゆる『不公平な補助金』を受けていると認定されれば、EUは登録された輸入車に遡及的関税を課す可能性がある」と説明した。

一方で、「欧州委員会の文書では、中国のEVが補助金を受けていることを示す十分な証拠があると主張しているが、同文書では昨年10月の調査開始からこれまでにEUによる中国のEV輸入が大幅に増加したことしか示されていない」と指摘。「欧州委員会のデータによると、2023年10月~24年1月に、EUは17万7839台の中国のEVを輸入しており、調査対象期間と比較して月平均で11%増加しており、前年同期と比較しても14%増加している」とした。

また、「欧州委員会の文書では、中国からの輸入がこのままのペースで増加し続ければEUの生産者が埋め合わせ困難な損失を被る可能性があるとしているが、在中国EU商工会議所はこれに失望を表明しており、輸入の増加は欧州におけるEV需要の伸びを反映しているに過ぎないとの見方を示している」と説明。「中国の安価なEVが欧州市場の空白を埋めようとした矢先に、中国のEVの成功に不満を抱く欧米が相次いで中国に対して“関税の棒”を振り回しているのだ」と不満げに報じている。

記事はさらに、英紙タイムズに掲載されたコラムで「欧米の中国EVに対する行為は矛盾しており、でたらめだ。一方ではクリーンエネルギーを推進しておきながら、もう一方では最も手ごろな中国製EVの購入を阻止しようとしている」と指摘されたことを併せて紹介している。(翻訳・編集/北田)

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