神戸の新ランドマーク起工 地上30階、2500平方mの屋外デッキも JR三ノ宮駅

2029年度に開業予定のJR三ノ宮新駅ビルの完成イメージ図(JR西日本提供)

 JR西日本が2029年度の開業を予定する三ノ宮駅の新ビル(神戸市中央区雲井通8)の起工式が6日行われ、神戸の玄関口の新たなランドマーク整備が本格化した。高さ約155メートルで地上30階、地下2階建て。駅のほか商業施設、オフィス、ホテルが入居する。総事業費約500億円を見込む。

 三ノ宮駅ビルの建て替えは、JR西が大阪、広島両駅ビルの再開発とともに「三大プロジェクト」に据える目玉事業。同社は新型コロナウイルス禍による業績悪化を受け、計画をいったん見直したが、21年10月、ほぼ予定通り進めることを表明した。22年3月に発表した当初の整備案からは、設計を経て、地上32階建てが30階に、延べ床面積が約10万平方メートルから約9万1500平方メートルに変更された。

 地下1階~地上10階には商業施設を配置。12~17階はオフィス、高層の18~29階はホテル(客室約250室)とし、最上階にレストランが入る。三宮に乗り入れる鉄道6路線の乗り換えをしやすくし、隣接する商業施設「ミント神戸」と接続する広さ約2500平方メートルの屋外デッキも設ける。

 起工式には関係者約100人が出席し、工事の安全を祈願した。JR西の長谷川一明社長は「京阪神のみならず国全体でも重要なターミナル。より良いまちづくりに貢献できるよう全力を尽くしたい」とあいさつ。神戸市の久元喜造市長は「間違いなく神戸のランドマークとしての地位を築ける」と期待を寄せた。(金 旻革)

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