動植物を愛した陶芸家 面象嵌の第一人者 今井政之氏を偲ぶ集い 広島

2023年、亡くなった陶芸家今井政之さんの追悼行事が、命日の3月6日、竹原市で行われました。

追悼行事は、2023年に92歳で亡くなった陶芸家今井政之さんを偲び、その功績を振り返るために竹原市が開きました。

今井さんは、少年時代を竹原市で過ごし、高校を卒業後、陶芸の道に進みました。作品に異なる色合いの土を埋め込んで模様を作り出す、面象嵌の技法を取り込んだ第一人者です。

追悼行事では、東広島市立美術館の大山真季学芸員が、作陶の技術が変わって行く様子などを説明しました。

また、孫で陶芸家の今井完眞さんと今榮市長も出席して、在りし日のエピソードを交えたトークセッションも行われました。

孫・陶芸家 今井完眞さん
「ふつう、釣りに行ったら美味しそうな魚が釣れたら喜ぶと思うんですけど、うちの場合は図柄になりそうな、絵になりそうな魚が釣れたら『おおっ』て」

動植物を愛し、生涯モチーフとしてきた今井さんの人柄を、伺い知ることができます。

参加した人たちは、今井さんの偉大な功績を改めて実感していました。

参加した同級生
「登り窯が続くよう、火を消さないように、市民みんなで守らないといけないと思う」

竹原市は、2023年12月、今井家から757点にのぼる作品の寄贈を受けていて、今後、この作品を鑑賞できるような施設を検討しています。

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