会計年度職員の60代男性が122万円横領、懲戒免職処分 南九州市 全額返済、市は刑事告訴せず

 鹿児島県南九州市は6日、昨年の鹿児島国体同市実行委員会の口座から約122万円を横領したとして、市教委保健体育課会計年度任用職員の60代男性を懲戒免職にしたと発表した。全額返済されているため刑事告訴はしない方針。指導監督が不適正だったとして、上司の課長と係長を懲戒戒告とした。いずれも同日付。

 市総務課によると、男性は実行委員会の会計事務を1人で担当。昨年6~11月にかけ、納入業者への支払いの際、11回にわたって金融機関の払戻伝票の金額を書き換えて現金を引き出し、差額を私的に流用した。2月下旬に監査を受ける準備をしていた係長が預金通帳に不明な支出があるのを見つけ、本人に確認したところ「借金の返済や生活費に充てた」と横領を認めた。

 塗木弘幸市長は「市民や関係者に心からおわびする。今後、会計処理のチェック体制の強化と職員の綱紀粛正、服務規律の確保を徹底する」とコメントした。

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