【中国】京東の23年純益2.3倍、投資益なども貢献[IT]

インターネット通販大手の京東集団(北京市、JDドット・コム)が6日発表した2023年12月期本決算は、純利益が米国会計基準(GAAS)ベースで前年比2.3倍の241億6,700万元(約5,030億円)だった。売上高が伸びを維持したほか、関連会社からの投資益として10億元、開発物件の売却収入として22億8,300万元をそれぞれ計上したことも最終利益を押し上げた。

営業利益は32.0%増の260億2,500万元。うち主力の小売りは3.1%増の359億2,500万元。中国インターネット通販の一大販促イベント「双十一」期間(11月1~11日)の取引額と受注件数はともに過去最高を更新した。

傘下物流企業の京東物流は90.3%増の10億500万元。国内外での配送網強化が事業拡大に寄与した。今年1月には英宅配サービス大手のエブリ(EVRi)と戦略提携した。

売上高は3.7%増の1兆846億6,200万元となり、2年連続で1兆元を超えた。部門別の売上高は、小売りが1.7%増の9,453億4,300万元、京東物流が21.3%増の1,666億2,500万元と好調だった。

研究開発(R&D)費は3.0%減の163億9,300万元だった。

23年第4四半期(10~12月)決算は、純利益が前年同期比11.8%増の33億8,900万元、売上高は3.6%増の3,060億7,700万元だった。

許冉・最高経営責任者(CEO)は、「期間中に取った各種の措置が奏功し、ユーザーエクスペリエンスと価格競争力の向上にプラスの影響を与えた」と説明。今年もユーザーエクスペリエンスの向上とシェア拡大に重点を置く方針を示した。

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