ヨシムラ×渥美心、“寒い”鈴鹿2&4レースで耐久チームの本領発揮へ。事前テストは総合3番手/全日本ロード

 2023年のFIM世界耐久選手権(EWC)第4戦ボルドール24時間からヨシムラSERT Motulに加入した渥美心。寒い気温が予想される2024年MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第1戦鈴鹿2&4レースにスポット参戦するが、事前テストでは総合3番手タイムを記録しており、表彰台獲得の有力ライダーだ。

 渥美は全日本ロードからEWCに渡ったが、SSTクラスでは表彰台を獲得し、EWCクラスで走った鈴鹿8耐では上位の成績を残していた。そんな彼は2023年のシーズン中にヨシムラへの移籍を持ちかけたのだが、近年の活躍が評価されて第4戦ボルドール24時間にリザーブライダーとして帯同することが決定。そして2023年は全日本ロード最終戦鈴鹿にも参戦してレース1では8位、レース2では6位に入った。

 オフシーズンは岡山国際サーキットでテストを実施。渥美は「岡山テストでは、EWCの今年のマシンをメインに開発していました。善し悪しを見極めながらパーツもテストして今まで乗ってきたバイクよりも良くなりました」と語った。

 自身のライディングも向上したようで、「寒い中で走り、結構自信を持って走ることができました」と続けた。そして2月14日に今年も同チームに継続して所属することが発表され、全日本ロードの開幕戦にスポット参戦することも明らかとなった。

 第1戦鈴鹿2&4レースで乗るのもEWCのバイクがベースとなる。気温は最高でも約10度が予想されており、ル・マン24時間のようなコンディション。「今回も寒いですが、それなりに走れるのかなと思います」と耐久レースの名門チームとEWC経験ライダーには分がありそうな状態だ。

渥美心(ヨシムラSERT Motul)/2024全日本ロード第1戦鈴鹿2&4 JSB1000 鈴鹿主催事前テスト

 実際、2月26~27日に行われた事前テストでは、初日が2分07秒093で2番手、2日目は2分07秒068で3番手とYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行と岡本裕生に続くタイムを記録していた。

 タイヤの温まりが悪くて転倒するライダーが多くいたが、「柔らかいタイヤから走り初めました。EWCで使ったことがあるような、岡山のテストで使った実績のあるタイヤを履いたので、自信をもって走り始められたと思います」と渥美はいう。

「タイムは悪くないですが、ベストが2分05秒8なのでそれと比べたらまだまだ全然だと思います。鈴鹿は流れに乗りながら荷重をかけていかなければならないので、寒いコンディションだと不安定になり、フィーリングがつかめないという印象があります。その見極めは難しいですが、バイクが良くなっているのでタイムは上げられそうです」

 2日目は中古タイヤでのグリップに苦戦したというが、新品タイヤでは「しっかりとグリップさせられて、タイムもすぐに上げられたので、周りのペースを見ても悪くないと感じています」とコメントした。

 鈴鹿2&4レースは1レース制で、決勝は14周だが、「14周と短いので、タイヤを無駄に滑らせない走り方をトライして、速いペースをキープしながらでもタイヤを消耗させないように、レースウイークも詰めていきたいと思っています」と話す。

「岡山テストでは、ル・マンの夜を想定して寒い時間の走行をしました。そのなかでバイク作りやタイヤの選択もしていますし、僕に関してもル・マンの夜の走行やもちろん岡山での経験とかも活きて、コンディションを見極めながら、体も硬くなることなく、本来のポテンシャルを最大限に発揮することができていると思います」

「事前テストは総合3番手なので、表彰台や優勝が見えてくると思うので、レースウイークに組み立ててより良くして、良い成績を出せたらいいなと思っています」

渥美心(ヨシムラSERT Motul)/2024全日本ロード第1戦鈴鹿2&4 JSB1000 鈴鹿主催事前テスト

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