中国が超長期特別国債を発行へ、どこが「特別」か?―中国メディア

中国の積極的な財政政策に新たなツールが加わる。

中国の積極的な財政政策に新たなツールが加わる。今年の政府活動報告は、今年から数年連続で超長期特別国債を発行し、国の重要戦略の実施及び重点分野における安全保障能力の構築に充てることとし、今年まず1兆元(1元は約20.8円)分を発行することを打ち出した。

専門家は、「このたび発行される超長期特別国債には少なくとも3つの特別な点がある」との見方を示した。

1つ目は期限が特別である点だ。国債の発行期限について言えば、「超長期」とは、一般的には期限が10年以上であることを意味する。中国ではこれまでに10年もの、15年もの、20年もの、30年もの、50年ものなど異なる期限の国債が発行されている。

2023年末以降、中国の一部地域の会議及び文書の中で、超長期特別国債による資金面の支援を獲得するためにプロジェクト計画を策定することがすでに言及されていた。ここには各方面がこの政策ツールの速やかな実施を期待している様子が映し出されている。

2つ目は用途が特別である点だ。政府活動報告で明らかになった情報によれば、超長期特別国債発行の目的は強国建設と民族復興のプロセスにおける重要プロジェクト建設の資金問題を体系的に解決するために、関連の資金を国の重要戦略の実施及び重点分野における安全保障能力の構築に充てることにある。

華夏新供給経済学研究院の初代院長・賈康氏は、「超長期特別国債は内需の拡大と有効な投資をよりよく支援することになる可能性がある。一部の地方政府の会議で明らかになった情報を見ると、超長期特別国債は地域間の協調発展と新型の都市化などの分野を支援する可能性がある」と予想した。

3つ目は意義が特別である点だ。中国政府は、自信と期待を高めるのに役立つことを多く行うよう求めている。超長期特別国債は実質的な利益をもたらすだけでなく、経済発展に安心材料を与えるという意味がより大きい。

中国銀河証券の章俊チーフエコノミストは、「普通国債と比較すると、超長期国債は中・短期の償還による圧力を緩和し、時間を空間に置き換えて経済発展と地方政府の債務のアンバランスという問題を解決することができる」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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