米財務省、対ロシア取引の危険性をオーストリアの銀行に警告へ

Alexandra Schwarz-Goerlich

[ウィーン 6日 ロイター] - 米財務省のアンナ・モーリス副次官補(国際問題担当)は今週、オーストリアと同国の銀行大手ライファイゼン・バンク・インターナショナル(RBI)に対し、ロシアとの取引に伴う危険性について警告する。ウィーンの米大使館が6日、明らかにした。

モーリス氏はオーストリアの銀行に、ロシアとの取引を検証するとともに、リスクを軽減する措置を講じるよう奨励する方針だ。

バイデン米政権は昨年12月、ロシアの制裁逃れを支援している金融機関を処分すると表明。RBIはロシアとの決済を大量に処理しているとされる。モーリス氏は対ロシア取引を巡るRBIへの圧力を強めた格好だ。

事情に詳しい消息筋によると、オーストリアは最近、ウクライナに対し同国の「ブラックリスト」からRBIを除外するよう求めた。ウクライナが応じるまでは、欧州連合(EU)が打ち出した新たな対ロシア制裁の支援を見合わせるという。ウクライナのブラックリストには、ロシアとの取引を手がける企業から成る「戦争の支援者」が掲載されている。

一方でRBIは、制裁を巡っては規制当局と頻繁に話し合っており、こうした規則を常に順守していると説明している。

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