切り絵と笑い文字 児童へ 年度末で閉校の東小沢小 竹蓋さんと弓野さん、全10人に 茨城・日立

似顔絵の切り絵と名前が書かれた笑い文字の作品を受け取る児童=日立市下土木内町

2023年度末で閉校する茨城県日立市下土木内町の市立東小沢小(宮田弘美校長)の児童
への記念として、いずれも同市在住で切り絵作家の竹蓋年男さん(64)と笑い文字講師の弓野典子さん(64)が、似顔絵の切り絵と名前を笑い文字で書いた作品をプレゼントした。一人一人に額入りの作品が贈られ、全校児童10人が笑顔で受け取った。

同小は児童数が県内で最も少ない。新年度に市立坂本小(同市南高野町)と統合し、坂本東小として新たなスタートを切る。2月に地元の市立南部図書館(同市久慈町)で竹蓋さんと弓野さんらの作品展があった縁で、東小沢小の最後の児童に作品を贈ることになった。

切り絵は児童の写真を基に下絵を描き、黒い紙に切り抜いた。1人当たり3~4時間かけて仕上げたという。笑い文字は丸文字と笑顔を組み合わせた筆文字で、作品ではひらがなで児童の名前をしたためた。

贈呈式が4日、東小沢小で開かれ、竹蓋さんは「この学校で過ごしたことを誇りに思い、新しい道に進んでください」、弓野さんは「にこにこしていると福が来る。いつまでも笑顔と笑いを大事にして」と児童にエールを送った。

大内佑真君(12)=6年=は「切り絵は自分に似ていてびっくりした。地域の人から気持ちのこもった作品をもらえてうれしい」と笑顔を見せ、池田悠真君(11)=同=は「笑い文字は顔があってかわいい。家に飾って自分の宝物にしたい。プレゼントで元気をもらえた」と話した。

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