『祖父母は孫が可愛いもの』当たり前だと思っていた価値観が通用しない人がこの世にはいるものです。想像もできない言葉の暴力を受けることも……。これは筆者の友人・Hから聞いた姑と自分の子どもにまつわるエピソードです。
不登校
私は夫と息子2人の4人家族です。
息子たちはとても仲が良く、特に次男はお兄ちゃんが大好き!
少し年が離れていることもあり、喧嘩などはほとんどありませんでした。
しかし次男は、小学校3年生から不登校になってしまいました。
原因は執拗なイジメ。
2年ほど家にこもる生活になっていましたが、6年生からはフリースクールや習い事にも行けるようになり、次男なりに一生懸命前へ進もうとしていたのです。
既定路線
私の姑は『良い学校→大企業or公務員』という既定路線が大好き。
義姉の息子や娘の進路にもかなり口を出していたので、何となく学校へ行っていない次男のことを疎ましく思っていることはわかっていました。
学校の成績や進路が、自分の思惑と少しでも外れれば蔑むようなことを平気で言う人だったので、姑には次男の相談は一切してこなかったのです。
暴言
ある平日の昼間、突然姑が我が家にやってきました。
次男が挨拶をすると、不登校で家にいることを非難し始め、最終的にはとんでもない暴言を吐きました。
「こんな子が産まれたのは誰のせいなの? うちの子たちははみんな不登校になんてならなかったわよ? ●●ちゃん(私)のせいなんじゃない?」
私は自分の子どもを『こんな子』呼ばわりされたこと、祖母という立場の人間が孫を蔑むような発言をしたことにとても腹が立ちました。
意外な人物の反撃
そこに学校から帰ってきていた長男が顔を出し、姑の顔を睨みつけてこう言ったのです。
「こんな子って誰のこと? そんなことを言う人の孫であることが恥ずかしいね。」
長男も弟を『こんな子』呼ばわりした祖母に対して、明らかに腹を立てていました。
そして私の方を見ると「お母さん、もういいじゃん。この人が◆◆(弟)のことがそんなに嫌なら絶縁すればいいんじゃない?」と言って自分の部屋へ行ってしまいました。
姑の反応
長男の反撃に姑は完全にノックアウト!
意気消沈して、逃げるように帰っていきました。
それからというもの、姑は次男のことをとやかく言わなくなり、我が家への干渉はしなくなりました。
私は祖父母にとても可愛がられたし、私の両親も長男や次男をとても可愛がってくれます。
『孫という存在は何にも代え難いもの』という価値観は、姑には通用しなかったようです。
他人は自分の思い通りにはならない……何か理由があるのかもしれませんが、姑には既定路線ではなく個性を認めてほしいなと思っています。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:RIE.K