居酒屋で20人食中毒、島根・出雲 昨年7月も発生、無期限の営業禁止処分 来店客の全体数把握できず

 島根県は6日、出雲市駅南町1丁目の和食居酒屋で、1~3日に食事をした計20人が症状を訴える、集団食中毒が発生したと発表した。同店は2023年にも食中毒が発生しており、出雲保健所は営業停止処分より重い、期限を定めない営業禁止処分にした。入院者はおらず、全員が快方に向かっているという。

 症状を訴えたのは出雲、松江両市のほか、神奈川、岐阜県に住む10~80代の男女。下痢や嘔吐(おうと)、発熱などの症状があったという。4日に出雲市内の医療機関から「市内の飲食店を利用した者が胃腸炎症状を呈している」と連絡があり、発覚した。

 同店は昨年7月に、7人の集団食中毒が発生。出雲保健所は1年以内の再発を問題視し、再発防止策を講じるまでの当面の間、営業禁止処分にした。来店客の便を検査し、原因の特定を進めている。

 同店は和食のコース料理として提供し、5グループ計20人が食事した。

 県薬事衛生課によると、来店客の全体数が把握できていないという。症状に疑いがあれば、問い合わせは出雲保健所、電話0853(21)1185。

 県内の食中毒発生は24年で4件500人になった。23年は12件73人。

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