【金鯱賞】「人気馬につけ入る隙」 3連単78万馬券など、波乱の立役者は“逃げ馬”「高配当メソッド」

2017年以降、金鯱賞の人気傾向

3月10日に中京競馬場で第60回金鯱賞(GII、芝2000m)が行われる。

今年は、菊花賞を圧勝したドゥレッツァ、本レースと相性のいいディープインパクト産駒で昨年覇者のプログノーシス、中京巧者で昨年のリベンジに燃えるヤマニンサルバム、良血馬・ノッキングポイントらが春の飛躍を目指して集結。

ここでは過去10年のうち、現行の条件となった2017年以降のデータから「配当傾向」を分析して、レース傾向および“儲かる買い方”をジャッジする。

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■1人気が馬券内率100%継続中

過去7年において、1番人気は【5.1.1.0】と未だ馬券外なし。取りこぼしがあったのは2019年の3着エアウィンザーと21年の2着デアリングタクト。エアウィンザーは女傑リスグラシューを差しおいての1番人気で、妥当な人気だったか疑問が残る。まず実績優位、そして不安要素の少ない馬が1番人気に推されるようなら疑う必要はない。

一方、1番人気が堅実ながらも、好走馬21頭中10頭が5番人気以下で、2頭以上が馬券に絡んだ年は3回ある。もっとも荒れたのが前述の単勝1.4倍1番人気のデアリングタクトが2着した年。最低人気のギベオンが勝ち、単勝2万2730円、3連単が78万3010円の払い戻しとなった。同年の底上げもあるが、馬連の平均配当は4080円、馬単が1万1721円、3連複が1万5823円。3連単は14万9986円で、1万~2万円台が5回、残り2回が19万馬券と78万馬券。八分の出来でも堅実に駆けてくる人気馬を考慮すると、3連複の妙味が薄くなるのは当然だ。

今年、1番人気が想定されるのはドゥレッツァプログノーシス。ドゥレッツァは59キロを背負う点や、菊花賞の疲れが取れず予定していた京都記念をパスして、天皇賞・春を目標に始動することになった点は気がかり。プログノーシスは昨年覇者だが、脚質を考慮すると取りこぼす可能性は低くない。軸としては十分信頼できるが、頭という点ではこの2頭に対してにつけ入る隙があるのではないだろうか。

また5番人気以下の好走馬10頭のうち、7頭が逃げ先行馬で、伏兵は前の馬を中心にピックアップしたい。特に逃げ馬は開幕週らしく【2.3.1.1】と好成績。3連単19万馬券の2017年も78万馬券の21年も連対に絡んだ逃げ馬が高配当の立役者。先行勢が手薄な今年はエアサージュヤマニンサルバムの逆転も十分ありそうだ。

ともすれば、馬券は押さえも考慮して「馬単マルチ」が最善と見る。

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◆著者プロフィール

シャト美(しゃとみ)
馬とお酒をこよなく愛する競馬女子。シャト美の由来は、強さと美しさを兼ね備えた名馬タイキシャトルより。馬券は無駄な買い目を削ぎ落とし、少点数の馬連、馬単、ワイドがメイン。現在はUMAJIN内『競馬サロン』にて予想コラム、『SPREAD』では、シビアに馬券と向き合う「高配当メソッド」を執筆中。

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