『ドクタースランプ』パク・ヒョンシク&パク・シネが愛情全開 韓ドラ定番の急展開も

Netflixで配信中の『ドクタースランプ』。配信後は常に日本の「今日のTV番組TOP10」上位入りの常連で、アジアを中心とした世界35カ国でTOP10入りしている。人気俳優パク・ヒョンシク&パク・シネによるヒーリングロマンスの第11話、第12話をご紹介したい。

パク・ヒョンシク演じるヨ・ジョンウは、スター美容整形外科医として活躍していたが、何者かによって仕組まれた医療事故により、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を患い、スランプに陥ってしまう。ジョンウの高校時代の同級生で、ライバル関係にあったパク・シネ演じる麻酔科医ナム・ハヌルも同時期にバーンアウト(燃え尽き)症候群としてうつ病にかかる。ハヌルの家が管理する屋根裏部屋にジョンウが住むことになったことから、2人の仲は急接近し、互いを支え、癒し、愛し合いながら再生の道を歩みだす。

ジョンウとハヌルは復縁後、絆と愛が深まりラブラブモードが全開になる。夜更けまで電話をする2人は、話しているうちに会いたくなり、ジョンウの部屋で夜中に会うことに。ハヌルは、家から母ウォルソン(チャン・ヘジン)が漬けたネギキムチを皿に乗せてジョンウの元へ。「30分だけ」とベッドでくっついているうちに眠ってしまうふたり。翌朝、ウォルソンが開いていた窓から、偶然ベッドで眠る2人を目撃する。しかし、ジョンウはハヌルの姿を隠し、ウォルソンから見えないように庇う。ウォルソンはそうとは知らず、ジョンウが他の女性を連れ込んだと思い、ジョンウに辛く当たる。

ハヌルは、ジョンウとの交際を家族にも職場にも隠しておくつもりだったが、ネギキムチを乗せた皿が割れていたのをウォルソンが見つけ、2人の交際が発覚する。ハヌルの家族は大喜びでハヌルとジョンウの仲を祝う。

ジョンウは、ハヌルが学生時代に勉強ばかりで修学旅行に一度も行っていないことを知り、ハヌルと旅行へ行く。さらにハヌルには内緒で、ピン・デヨン(ユン・バク)とイ・ホンラン(コン・ソンハ)も誘っており、4人は仲良くバーベキューを楽しむ。

ジョンウとハヌルカップルとともに、物語を盛り上げるサブカップルのデヨンとホンラン。共にシングルで子育てをしている医師同士で、両片思い状態から、両思いへと進展していくプロセスが微笑ましい。中でも、デヨンを演じるユン・バクは、『気象庁の人々:社内恋愛は予測不能?!』で演じたダメ男のギジュン役が、視聴者から人気となったのが記憶に新しい。ギジュンのスレギぶり(韓国語でゴミの意)に夢中になる視聴者が続出して、SNSでは「#気象庁のギジュン」のタグも登場したほどだ。ギジュンは強烈なキャラクターにも関わらず、ユン・バクの持つどこか憎めない雰囲気が視聴者を魅了し、ハマり役として人気となった。本作でも、デヨン役でお茶の間を和ませる。

デヨンに好意を持つホンランが、デヨンの顔を「追い詰められた鹿みたいで可愛い」というセリフがあるのだが、どこかいつも困っているかのように見えるユン・バクの雰囲気を言語化した上手い表現だと思わずクスリとさせられる。さらにデヨンが、思春期の中学生の娘を育てる中で、ブラジャーのことで悩むなど、シングルファーザーとして直面する戸惑いをユン・バクが好演している。また、ホンランの悩みをデヨンがサポートしたりと、サブカップルの恋の行方からも目が離せないところだ。

デヨンとジョンウの関係性も、ハヌルとジョンウにおとらないケミを見せるブロマンスぶりだ。それもそのはず、パク・ヒョンシクとユン・バクは、2014年『家族なのにどうして~ボクらの恋日記~』で兄弟役を演じており、本作でも、大型犬と子犬がじゃれ合うように兄弟げんかの延長のような関係性を見せている。

ジョンウとハヌルの恋も順調で、互いの抱える問題も解決に向かっていく中、ふたりの先輩ミン・ギョンミン(オ・ドンミン)の怪しい行動が明らかになっていく。ジョンウは、過去に、ギョンミンからお酒に混ぜて睡眠薬を飲まされたことを思い出す。当時は、曖昧な記憶だったが、デヨンからギョンミンが粉末の薬を持ち歩いていたことを聞き、確信に至る。一方、ハヌルは警察で、ジョンウを襲った犯人が映った映像を見て驚く。

ジョンウのPTSDは、快復したように見えるが、医療事故の全貌はまだ明らかになっていない。物語の序盤から怪しいのがギョンミンだ。ハヌルに悪意のある行動を取り、ジョンウにも睡眠薬を飲ませたりと、恐ろしい行動を取ったことが明かされた。物語は残すところ4話。ここから医療事故の全貌へと迫っていくのだろうと思いきや、第12話のラストでは、韓国ドラマあるあるの急展開となった。ここからハヌルとジョンウがどうなっていくのか、物語の全貌と2人の今後を見守っていきたい。
(文=にこ)

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