中東からアジア向けの未公開企業向け投資、半分超がインドに

Bansari Mayur Kamdar

[ベンガルール 6日 ロイター] - 過去3年間の中東からのアジア向けの未公開企業向け直接投資のうち半分以上をインドが占めた。業界団体グローバル・プライベート・キャピタル・アソシエーション(GPCA)が先週公表したリポートで明らかになった。

インドとアラブ首長国連邦(UAE)が包括的な経済連携協定を結ぶなど中東地域とアジア地域の間で協定の締結が進んだことや、投資家が伸びしろの大きいインドへの投資に積極的だったことが背景にある。

リポートによると、中東からアジアへの未公開企業向け投資は2020年からの累計が830億ドルとなり、16―19年の140億ドルから大幅に増加。20年以降でみるとインドの割合は58%で、中国や東南アジア諸国を上回った。

インドは通信のジオ・プラットフォームズ、ネット通販大手のフリップカート、小売りのリライアンス・リテール・ベンチャーズといったハイテク・消費関連デジタルプラットフォームが政府系ファンド(SWF)から強い関心を集め、アジア市場をリードしているという。

UAEアブダビ首長国のSWF、ムバダラ・インベストメント・カンパニーと米ゴールドマン・サックスは先週、アジア太平洋のプライベートクレジット(機関投資家から企業への直接融資)市場に10億ドルを投資し、特にインドに重点を置くことで合意したと発表した。

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